1998/12/06ゴルフ日本シリーズJTカップ

宮本勝昌、ジャンボに勝った!

雨と寒さにいじめられっぱなしだった日本シリーズ。最終日はようやく晴れたものの冷たい風とパー70というタフな設定のためスコアは相変わらず伸びず、優勝争いはバーディ奪取戦というよりガマン大会の様相を呈した。 ずっとガマンのゴルフを続けてきたB.ワッツが最後のハーフを40と一気に崩れた。勝負は9分9厘ジャンボ尾崎のものと思われたが、18番で「納得のいかない」ボギー。17番で起死回生のイーグルを放り込んだ宮本勝昌が最後でジャンボに追いつき、プレーオフ。4ホールの死闘の末にジャンボを下した。これで貴重な5年シード。来期以降はシードを気にせず悠々と米ツアーで戦い続けられる。 「鼻差ですかね。ゴール板過ぎて...
1998/12/05ゴルフ日本シリーズJTカップ

B.ワッツが伸びた。ジャンボも上がってきたぞ!

初日から天候に恵まれていない日本シリーズだが、この日は雨。気温は6.8度とかじかむような厳しさ。もちろん好スコアなど出るはずもない。昨日まで絶好調に見えた宮本勝昌はいいところがなく75。ショットがつかめないと泣いていた佐藤信人も「運」が逃げて77と大後退。ガマン較べの様相を呈した3日目だったが、下からB.ワッツがジワリと上がってきた。ジャンボも同じく1アンダーとして、こちらは3位へ浮上。 最終日の行方はまったく混沌としてきた。誰が飛び出してきても不思議はない状況だ。 宮本勝昌はバーディが1ホールだけ。ボギー先行のゴルフが続き17番18番で一気にスコアを3つ落とした。「今日は疲れました。パッティ...
1998/12/04ゴルフ日本シリーズJTカップ

宮本勝昌、スコアを伸ばして5差トップ!

冷え込んだ前夜の雨が雪に変わり、スタートは大幅に遅れた。一時は昼頃までラウンドできないと見られていたが、スタッフ総出の除雪の甲斐あり、またアウト・イン両方からのスタートへ変更措置がとられたため、11時30分になんとかティオフ開始。 さて2日目も宮本勝昌がスコアを伸ばした。佐藤信人もしっかり追走。ジャンボ尾崎は元気がなくイーブンとして後退。首位・宮本は5打差を付けて独走態勢気味だが、まだ予断を許さない。 宮本勝昌はこの日もバーディ先行のラウンド。「どこまで行くんだろう」と本人も不思議がるプレーだったが、13番でついにボギー。18番もボギーとした。「そんなに甘いもんじゃないですね。明日はスコア落と...
1998/12/03ゴルフ日本シリーズJTカップ

さぁ初日。宮本勝昌が64をマークした!

いよいよ日本シリーズ。ツアースケジュールとしてはまだDDI沖縄オープンが残ってはいるが、この公式戦・日本シリーズで今季を終了するプロも多い。実質的には「シーズン最終戦」という印象が強い。 今年は初出場が多い。横尾要、宮本勝昌、谷口徹、片山晋呉、小山内護、そしてD.チャンドの6人だが、初日をリードしたのは初参加組の宮本勝昌。そして2年ぶり参加のジャンボ尾崎も68の好位置につけている。 宮本勝昌は6番541ヤードを2アイアンでエッジに乗せてイーグル。バーディは6ホール取った。「6番から10番までは完璧でした。ご満悦」と宮本。「あとはパッティングは良かったんですが、ショットはボチボチ。けっこうダフっ...
1998/11/29国内男子

プレーオフ制してワッツにV!

スコアが伸びてくれない尾崎直道。勝負は前日の2位グループ 伊沢利光とブライアン.ワッツの2人に絞られた。14アンダー同士のプレーオフは2ホール目でワッツの勝利。6月のよみうりオープンに続く今季2勝目を飾った。 ワッツは10番から3連続バーディ。13番15番でボギーとして一歩後退したものの最終18番でバーディもぎ取っての14アンダー。伊沢に並んだ。 プレーオフ2ホール目では「今シーズン最高の5アイアン」が決まってくれた。ピン2メートル。「その前に伊沢サンがピンに付けたのを見た。あのくらいの距離は伊沢サンはことごとく入れていた。それで自分も思いきってピンをデッドに狙った」 そのショットが狙い通りに...
1998/11/28国内男子

代わって尾崎直道が首位。ワッツ、伊沢が追う!

前日首位の田中秀道は伸び悩んでの72。昨日は休憩モードだった尾崎直道が蓄えたパワーを発揮しての5アンダーをマーク。11アンダーに伸ばした。B.ワッツ、伊沢利光も追い込んできた。注目タイガー・ウッズは今日も調子がつかめず19位と後退した。 3日目の尾崎直道はボギーなし。昨日は「パー狙いのゴルフ」と言っていたが、しかし今日は5バーディにも満足していない。このへんの切り換えが経験というものなのだろう。「風がなく、暖かでグリーンもよく止まった。こんな好条件でこのスコアは特別いい出来とは言えないね。多少はうまくいったけど」 「明日を終わった時点でトップに立っていたい。伊沢はロングヒッターだからロングホー...
1998/11/27国内男子

田中秀道、スコアを伸ばして単独首位!

雨の2日目。初日2位の田中秀道が69とスコアを伸ばして単独首位に立った。尾崎直道はちょっと伸び悩みながらも2位タイ。伊沢利光が上がってきた。タイガー・ウッズは調子が出ないラウンドで17位タイに後退した。 田中秀道はアウトで1ボギー、1バーディ。インに入ってからはノーホギー、3バーディ。「今日はコンディションが厳しかった。前半は風を読みアイアンの距離カンを合わせて、オーバーにならなければよしと思っていた」 5番で思いもよらぬフライヤーがかかってボギー。一瞬キレそうになったが、尾崎直道が「オレも1番でやったんだよ。出るとは思えない状況なのに出ちゃうだろ?」と話しかけてくれた。「直道さんでも同じミス...
1998/11/26国内男子

タイガー・ウッズ、初見参!

ついにというか、やっとというか、タイガー・ウッズの真剣ショットが見られた。前回の来日はなんといってもエキジビションだったため、あれがタイガーの真価と言えるかとどうか・・。 さて初日を走ったのはタイガーと一緒の組をプレーした尾崎直道。6バーディ、1ボギー。「いい雰囲気だったよ。日本のギャラリーの中でタイガーと初めて回れたのはラッキーだった」 これがもし米国のギャラリーの中なら、今日のスコアは出なかっただろうと言う。今回は日本という地の利があった。しかしタイガーマニア(ファン)の熱狂的な反応を考えると、米国で一緒にプレーするのはごめん被りたいということらしい。 「一瞬だけど、ああいうタイプのゴルフ...
1998/11/22国内男子

ウェストウッド、2週間の荒稼ぎ!

さすがのウェストウッドも希望通りの65は出せなかった。寒さと強風の中、しかしスコアをひとつ伸ばしただけの13アンダーに追いついてくる選手がいなかった。スコア的には不本意かも知れないが、2週連続優勝。合計7200万円の荒稼ぎだ。 「もう最高。今年は欧州ツアーで4勝、米国で1勝、日本で2勝。世界で7つも勝てて最高の年だ。でも来年が大変だけどね。また日本へ来てタイトルを防衛しないと」 先週の太平洋は「バーディもとれるけどボギーも出るコース」という。10ボギーを叩いた。それに比べると「今週のコースはパー5も少ないし、ボギーを叩かないように気をつけてプレーした」とか。事実、4日間で4ボギー。「ボクはここ...
1998/11/21国内男子

ウェストウッド、今日も66をマーク!

ウェストウッド得意の怒濤の60台攻勢が始まった。3日目も66。止まらない感じになってきた。日本勢では尾崎直道が7アンダーの64と追撃。ジャンボ尾崎もジワリと7アンダーにまで上がってきた。 3日目のウェストウッドはボギーなしの5バーディ。14番では左足下がりの難しいバンカーに入れたが「生涯最高のバンカーショット」で40センチにつけてパー。「9番からずっとチャンスを逃がし続けてイライラしていた。この14番でもしボギーにしたら16番、18番のバーディはとれなかっただろうね」 なぜかビーフカレーを食べると翌日がいいらしい。「本国じゃあまり食べないんだけどね。今夜もビーフカレーだ。明日は65を出したい」...
1998/11/20国内男子

ウェストウッド、またもトップへ!

またまた出てきた。先週は気分のいいラウンドをしたL.ウェストウッドが今週もまた余勢をかって2日目に67。あっというまに首位に躍り出た。日本勢は川岸良兼が踏みとどまり、横尾要がスコアを伸ばしている。 L.ウェストウッドは1ボギー、5バーディ。68-67とスコアを揃えてくるところがさすがというべきだろう。「ショットは思い通りにいかなかったが、たとえ内容的には平均以下でも、いいスコアを出すのがプロだからね」と豪語。いくら豪語されても仕方ない。 アイアンが不調だった。6番ショートでは40ヤードも左に引っかけた。「調子が悪いのは自覚していたから、驚きはしなかったけどね」という。なんといってもロングホール...
1998/11/19国内男子

まず川岸良兼首位。金子、中島も好位置の発進!

いよいよ始まった総額2億5000万円のビッグトーナメント。初日はまず川岸良兼が首位を走った。2位には金子柱憲、中島常幸。中年(?)パワーが健闘している。横尾要や谷口徹、ウェストウッドもいい位置でスタートした。 川岸良兼は1イーグル、5バーディ、2ボギー。「今日は真っ直ぐ狙いのティショッがみんな左巻きばっかり。でもスウィングできるところにボールがあったのでラッキーだった。7番のイーグルで波に乗れました」 今日はジャンボ尾崎とプレーした。「先週の内容がよかったんで、ジャンボに良くなったところを見せようと楽しみでした」 ちょっと意識しすぎて出だし3番くらいまではおかしくなってしまったという。 金子柱...
1998/11/15国内男子

強い! ウェストウッド大会3連覇!

俗な表現だが、やっぱり本場モンは違う・・としか言いようがない。出だしは遅れたが2日目に4位に上がり、3日目は2位。そして最終日は69と追い込んであっけなく大会3連覇。ウェストウッドは強かった。日本の代表選手ジャンボ尾崎も健闘したが、67が限度。ついに追いつくことはできなかった。 先にホールアウトしたジャンボ尾崎は最終ホールをイーグル逃しのバーディで11アンダー。ウェストウッドは14番でボギーを叩き、あるいはという勝負のアヤもあったのだが、やっぱり最終ロングはきちんと2オン2パット。危ないところを見せずに勝利をつかんだ。 「ハッピーです。だいたいディフェンディングチャンピオンとして勝つのはとても...
1998/11/14国内男子

芹沢後退。F.ミノザが11アンダー首位!

芹沢信雄のパット好調もついに終焉してしまった。代わって首位に上がったのはフィリピンのF.ミノザ。前年勝者ウェストウッドも好スコアをマークして2位に上昇。日本勢では飯合 肇、谷口徹が3位グループにつけている。 F.ミノザは7バーディ、2ボギー。アウトでは13パットという省パットプレーだった。「ショットは全体的に良かった。パットはアウトだけは良いパターができた。今日みたいなプレーができれば3連覇を阻止できるんじゃないかな。ま、明日のことはまだわからないけどね」 「強い選手がたくさんいる。特にウェストウッドの集中力はすごい。学びたいものだ」という。 そのL.ウェストウッドは8バーディ、3ボギー。ボギ...
1998/11/13国内男子

芹沢信雄、好調を維持。9アンダーへ!

初日のパット好調がまだしっかり続いている。芹沢信雄は2日目も6バーディ。ただしボギーが2コ。スコアを4つ伸ばして首位をキープしている。F.ミノザ、尾崎健夫も着実に貯金を増やしてなんとか2位につけている。去年のチャンピオン、ウェストウッドも上がってきた。 「パターは相変わらずいい。1パット目がOKにつけてくれるんで気が楽。ドライバーもフェアウェイをキープしてくれるしね」と芹沢信雄。「18番なんかも8メートルが入ってのバーディ。ここはコースレコードを持ってるからイメージがいいんだよ」 芹沢のコースレコードとは1990年のこと。8アンダー64をマークしている。確かに安心してプレーできるに違いない。 ...
1998/11/12国内男子

まず初日はE.エレラがリード。尾崎兄弟も好位置!

寒いことは寒かったが、まずまずの天気の初日。コロンビアのE.エレラがアウトで5バーディ、インでも3バーディ、1ボギーとして65をマーク。初日の首位に立った。2位には芹沢信雄、川岸良兼と渋い面々が並び、さらに下には尾崎ブラザーズもひかえている。田中秀道、片山晋呉などの若手も順当。これから激戦になりそうな雰囲気だ。 「今日はラッキー。ボールがよくカップに入ってくれたよ。でも明日は入るかどうか・・」とE.エレラ。どんなに良いパットでも、もし入らなければ3パットの危険性がある。それほどグリーンが速い。「今年、いちばん速いグリーンだ。こんなグリーンは生まれて初めて」とまでエレラは言った。 月曜火曜はもっ...
1998/11/08国内男子

やった! 横尾要、ついにツアー勝利!

これがあの横尾要だろうか? そんな不思議な気がしてくる。好位置をキープしては崩れ去るパターンでこれまで何回となく勝利を逃がし続けてきた逸材が、ついに4日間トップを保ち続ける完全優勝。最終日も6バーディ(12点)、2ボギー( -2点)。通常のストロークに当てはめれば68という立派なスコアをマークして逃げきった。 同じ日大出身、同級生とはいえ宮本勝昌も容赦なく迫った。こちらは8バーディ(16点)、2ボギー( -2点)。ストロークなら66という素晴らしい内容だったが、しかし追いつくことはできなかった。 差は結果的には3ポイント差。この3差は通常の3ストロークとはまったく違う。ダボを一つ叩いただけで消...
1998/11/07国内男子

横尾要、初優勝へあと1日!

今度こそ横尾要のツアー初勝利が実現しそうだ。初日から首位を走っていた横尾が3日目もまた14ポイントの貯金を追加して疾走中。 「初日と2日目だけは強い」と本人も認めてしまっている。土曜日曜も予選ラウンドと同じ気持ちでプレーできれば、との思いから「初日のつもりでプレーする」と語っていた横尾だが、その言葉の通り1イーグル(5点)、5バーディ(10点)。ほぼ初日プレーの再現ができた。最終18番のボギー( -1点)でミソをつけたものの14点の追加。2位に7ポイントの差で首位を走っている。初優勝まであと1日だ。 「3番のイーグルパット(12メートル)は読み通りに打てた。ラッキー! あれは大きかった。先制パ...
1998/11/06国内男子

横尾は首位キープ。杉本周作が急迫

今日の横尾要はあまり冴えなかった。4バーディ(8点)と3ボギー( -3点)で5ポイントの追加にとどまった。 「今日のゴルフはダサいですね。ショットが良くなかった。ドタバタした。1番~3番はパーオンしなかったし」 7番では2メートル半のパットがカップの縁で止まった。入れたかった。それでも4バーディならそこそこの数なのだが「昨日が入り過ぎたせいか、パットが入っている感じがしないんですよ」 試合形式のせいか、あまり緊張感がなかった。「ハーフ終わったあとなんか食事をして、ふつうのプライベートゴルフの感じで過ごしてしまいました」 「初日2日とスコアがいいのは慣れてますから・・・・明日からはまた初日のつも...
1998/11/05国内男子

初日は横尾要が稼ぎまくって17ポイント

今週の開催はアコムインターナショナル。これまで8月に開催されていたユニークな形式(ステーブルフォード競技)の試合だ。通常のストロークプレーと違い、各ホールのスコアによってポイントを稼いでいく。パーなら0点、バーディは2点、イーグルは5点、アルバトロスなら8点が加算。ボギーはマイナス1点、ダブルボギー以上はすべてマイナス3点。 つまり石橋を叩いて固くプレーするよりも、ちょっと冒険した方が好結果になりやすい。ボギーを10ホール叩いたって、バーディ5つで帳消しになる。 さて初日の首位に立ったのは横尾要。17ポイントを稼いだ。単純にバーディだけなら8ホール半が必要だが、7バーディ(×2=14点)、1イ...