1998/07/10国内女子

高又順、ボギーなしの66

本州はまた梅雨戻りのような今週、北海道もカラリと快晴というわけにはいかなかったが、気温20度とまずまず過ごしやすい初日だった。トップに踊りでたのは高又順。出だしから3連続バーディで1日ボギーなし。 先週、韓国に帰り親しいプロにスウィングを見てもらった。「バックスウィングプを大きくした。朴セリの感覚をイメージしながらラウンドした」という。 ルーキーながら全米でメジャー2勝の朴セリとは一種のライバル関係にある。96年の韓国女子プロでは一緒にまわり、朴の4連勝をストップさせたのだという。「その当時から世界一になるなと思いました。当時は18歳だったけど、心は50歳という選手でしたから」 ライバルではあ...
1998/06/28日本女子オープンゴルフ選手権競技

野呂奈津子、3年ぶりに大きな勝利

雨が降った。ただでさえきついラフがじっとりと濡れ、選手たちもまた髪やウェアをぐっしょり濡らしてのプレー。最後まで耐久レースのような展開になった日本女子オープンだったが、野呂奈津子がスコアを守り抜いてついに公式戦を制した。一時は首位に並んだ黄玉珍は最後の土壇場でダブルボギーとして後退した。 野呂の優勝は95年の宮城テレビ杯以来。コンスタントに試合の上位にいるし、賞金ランキングでも上位常連なのだが、実は勝ち星に恵まれていなかった。 だいたい野呂は悲劇がついてまわるようなところがある。プロテストでは服部道子と同スコアで首位合格だったのに、ツアー後半戦の出場権(枠は1名)をさらわれてしまった。ルーキー...
1998/06/27日本女子オープンゴルフ選手権競技

野呂奈津子、首位奪還。福嶋が2打差へ浮上

2日目にちょっと後退した野呂奈津子が3日目、また貯金を溜めて再出発。2アンダーのトップに立った。この試合はアンダーパーが3人しかいない厳しい展開になっており、明日もひたすら我慢のゴルフが強いられそうだ。 野呂は5バーディ、4ボギーと大量生産。かろうじてバーディの方が上回った。16番17番の連鎖ボギーが惜しかったが、これは「昨日は16番で左に落としダボ。今日はスライスしてボギー。16番でミスると17番のティショットまで当たらなくなってしまうんです」 という解説がついた。 明日は失敗を恐れずやっていきたいという。「前向きにネ」 福嶋晃子が久しぶり(?)の好ゴルフを見せた。6バーディ、2ボギーの68...
1999/05/30国内女子

ベテラン安井純子、シード外から復活

米山みどりはバーディが来なかった。パットが決まらずズルズルと75。初めての最終組・那須美根子はボロボロと崩れてしまった。79。米山と同じルーキーの藤野オリエもやはり後退。80。若手・新鋭が経験不足をもろに見せてしまった最終日だった。 上位が崩れて試合は混沌、大混戦となったが、つぶしあいの中でふんばったのは過去10勝の安井純子、そしてツアー2勝、同期の島袋美幸。お互い決定打のないまま1アンダーでプレーオフとなり、4ホール目で場数に富んだ安井の勝利。 過去10勝とはいえ、安井純子は今年のシードを失っている。悔しい52位だった。シードを失ってしまえば、その他大勢、ただの女子プロでしかない。「一から出...
1999/05/29国内女子

米山後退。那須美根子が首位に

初優勝を狙うルーキー米山みどりはスコアを伸ばせず一歩後退。前日2位の那須美根子が単独首位に上がった。那須はプロ4年目の27歳。昨年の賞金ランキングは82位。ステップアップツアーで2勝はしているが、本ツアーでのこの位置に立つのはもちろん初めてだ。 2日目の那須は3バーディ、1ダブルボギー。「昨日だったらボギーになるようなところでパーパットが入ってくれているのが、スコアのまとまった原因。パットを外すと腹を立ててしまうことが多かったんですが、今日はイライラを抑えてプレーすることができました」 那須はガーデンゴルフ倶楽部の所属。今日はその「会社の上司」が応援にきてくれた。「これは頑張らなくちゃと、次の...
1999/05/28国内女子

米山みどり、3アンダーで単独首位

雨降る中おこなわれた、廣済堂レディス。初日リードしたのは3アンダーの米山みどり。1打差に那須美根子、元載淑。 米山みどりは4バーディ、1ボギー。「グリーンが難しい。読んだ通りにいかなくて」と納得がいかない。しかし「我慢のゴルフが出来た」のが効いたのか、好スコアにつながった。新人米山が初日から首位に来のはダイキンオーキッド、グンゼワールドカップと今季に入って今日で3度目。ただし初日だけという限定つきだ。「初日がいいと、2、3日目が悪いんです」 3日間通してがんばりたいところだ。 この大会はプロになって初めて出場して以来、今年が2回目の那須美根子。「ショットはあまり良くないが、スコアはソコソコ。明...
1999/05/23国内女子

村口史子、抜け出してツアー2連勝

韓煕圓はスコアを崩した。それが若さ、優勝経験のなさというものなのだろうか。一方、先週の勝利で自信をつけている村口史子は危なげないプレーで堂々の67。トップを走る選手が貯金を5つも伸ばしたのだから、もう止めようがない。村口は嬉しいツアー2連勝。今年は、本当に強い。 村口史子は出だし4ホールでたて続けに3バーディを入れた。韓煕圓も1番2番と連続バーディ。アウトは村口・韓ともに同じ歩調だったが、イン13番でついに韓煕圓が脱落。一方の村口は10番、12番、13番、15番と更にバーディ奪取。計19パットはJLPGAの最少パットレコードだ。 ふだんはキャディにあまり聞かない村口だが、しかし今週はよく聞いた...
1999/05/22国内女子

村口が浮上。韓煕圓と並ぶ

2日目、先週優勝して勢いに乗る村口史子がスコアを伸ばして首位にならんだ。韓煕圓はダブルボギーを叩きながら盛り返してのパープレー。日本の実力派と韓国新鋭、対決の構図が出来上がった。 プロ2年目。韓煕圓はなんとか初優勝を狙いたい。「10番のダボ(ショットミスと3パット)以外はショットも良かった。ダボの後でバーディも2つ取れたし、パープレーという結果は仕方ないです。でも今日はもっと伸ばしたかった。優勝はなかなか難しいです」 来週は1週間休んで韓国に帰る。「いいお土産を持って帰りたいです。明日は3アンダーか4アンダーは出さないと・・。ロングホールが短いからここでバーディ狙っていきます」 そのバーディホ...
1999/05/21国内女子

韓煕圓、李英美、韓国ペアが初日首位

汗ばむような絶好のコンディションの中、ブリヂストンレディスがスタートした。108人が参加したこの大会賞金総額は5000万円。初日68をマークして首位に立った李英美、韓煕圓は共に韓国の選手だ。その後ろには肥後かおり、4位には村口史子。 去年予選落ちしている李英美。右足の親指の爪が内側に入って痛かったが、先週を休んで少し良くなった。「ふんばれなかったのが、思いっきり打てるようになった」 今日は「アプローチが良かった」と本人が言うように、初日6バーディの内5つは1メートル以内に寄せている。 アウトからスタートしたが前半は2ボギーしたものの後半で挽回プレーを見せた韓熙圓。14番から17番ホールまでの4...
1999/05/16国内女子

村口史子、抜け出して2年ぶりV

村口史子は前半に3バーディを放り込みトーナメントをリード。そのまま危なげなく逃げきった。不動裕理、山岡明美も必死に追い上げたものの及ばず。村口は97年のリゾートトラスト以来、ほぼ2年ぶりのツアー勝利となった。 「2年ぶり。長かった。長かったですねー・・」と村口。昨年のこの試合ではプレーオフで破れた。「でも去年2位だから今年もいいとは限らない。落ち着いてプレーしよう、優勝のことばかり考えないで、冷静にプレーしようと心がけたんです」 実は昨晩、夢をみた。自分の優勝シーン。みんなが喜んで祝福してくれる夢だった。目がふと覚めて「いけない。調子にのってるな」とふとんの中で反省した。反省したら、それから眠...
1999/05/15国内女子

村口、山岡、具玉姫がリード。大混戦。

混戦になった。3打差に17人。2打差でも10人。ぎゅうぎゅう詰めの缶詰状態だ。 初日2位の村口史子、山岡明美、具玉姫の3人が奇しくも揃って69をマーク。仲良くトップに並んだ。ベテラン、中堅どころが明日は激突する。すぐ下には不動裕理、大場美智恵とちょっと若い顔も並んでいるが少数派という雰囲気だ。 村口史子は5バーディ、2ボギー。「60台のスコアだから、だいたい目標通り。良かったです。ショットには不満があるんだけど、なんとかミスをカバーできてるし、落ち着いてプレーできてるという感じですね」 もちろん優勝したい。「でも優勝は結果でしかない。どこまでスコアを伸ばせるか。それを目標としてプレーします」 ...
1999/05/14国内女子

今週は村口史子が要注意?

昨年の2位タイ村口史子、6位にくいこんだ大場美智恵は今年も元気だ。今週はちょっと要注意だろう。特に村口史子。一説によると週刊GD掲載の艶写グラビア(たしかにきれいに撮れていた)がすっかり気に入ってしまって、もっともっと目立ってやろうと意欲満々なのだ、ともいわれている。ちょっと眉ツバだが、もっともらしい。 ・・・と昨日書いたら、本当に村口史子が4アンダーの2位スタート。大場美智恵は2アンダーの9位。ちょっと怖いようだ。 さて初日の首位は韓国の李五順。5アンダー。同じ韓国のベテラン具玉姫も4アンダーで2位グループ。日本の大ベテラン山岡明美もいい位置につけている。 李五順はアウトで3連続バーディ、イ...
1999/05/09国内女子

井上陽子、逃げきって今季2勝!

逃げる井上陽子、追う不動裕理というつば競り合いの展開となった。一時は不動の3連続バーディで逆転されてしまったが、井上は17番でタイに追いつき、最後の最後でボギーとした不動裕をかわしての今季2勝目。早くも獲得賞金2160万円を稼ぎ出した。不動裕理は今回もまた惜しいところで初優勝を逸してしまった。 最後まで勝敗が分からない展開だっただけに「まだ実感がないです。何がなんだかわからない」という井上。「たとえ2位でもいい、次回につながるようなゴルフがしたかった。流れを大切にプレーしました」 最終18番ではグリーン右下から大胆なロブショットをフワリと打ってパーセーブ。「100点満点。あの時点ではあの打ち方...
1999/05/08国内女子

井上陽子が首位浮上。不動、米山と若手が後続!

前日まで3位につけていた井上陽子が首位に浮上。今季はすっかり自信をつけている。離されかかってはいるがなんとか1勝をあげたい不動裕理、勢いにのっている米山みどりの新鋭・新人が迫っている。注目のパク・セリは今日も調子を取り戻せずイーブンパーとして8位グループ。まだまだ混戦が続く。 井上陽子は出だしバーディ。7番までに3つ入れた。8番をボギーとしたものの13番で取り返しての69。「まだ1日あるんで・・・気をゆるめないようにしないと。パクもいますから」と言う。 昨日そのパク・セリと一緒のラウンドだった。「すごく勉強になりました。絶対にアンダーでラウンドしてくると思ってました。明日、いっしょにいい位置で...
1999/05/07国内女子

不動裕理が首位に。パクセリ11位へ後退!

グンゼワールドレディース第2ラウンドは不動裕理がリード。68をマークしてのトップ。2打差をつけられ米山みどりが2位。3位には今季1勝の井上陽子。 昨年は21位で同大会を終わった不動がトップに来た。プロになって2年、まだ勝ち星をあげていない。98年は住友VISA太平洋レディース、新キャタピラー三菱レディスなどを2位で終わった。惜しい場面は数多くあった。今年は何としても1勝したいところ。今日2日目はノーボギーのプレーができた。 「先週からショットが良くなったので苦手なパットが気楽にいけるようになった」という不動。ピンを狙うことをやめ、グリーン中央狙いに切り換えた。これが成功。気楽に打てるようになっ...
1999/05/06国内女子

首位米山。パクセリも好スタート!

初日を悪天候で迎えたグンゼワールドレディース。雷雨で一時中断もあったがなんとか初日ラウンドを全員ホールアウトすることができた。トップは実力新人米山みどり、3アンダーで単独トップに立った。 2位には河野かおり、秋山琴美。パク・セリも期待にこたえて同じく2アンダー。これも注目の若手・不動裕理は1アンダーグループ。4日間の長丁場だけにまだまだ予断は許さないが、内容のある4日間になりそうな予感がある。昨年の優勝者L.ノイマンは出だし6オーバー88位と出遅れた。先週好調だった村口史子も81を叩いてしまった。 「中断の雨でグリーンがよく止まるようになってくれたのが良かった」と首位の米山みどり。「明日にプレ...
1999/05/02国内女子

復活! 岡本綾子、逆転V

あるいは、まさか、が本当になってしまった。岡本綾子が堂々の復活を告げる優勝! 競り合いとなった最終組高村亜紀を退け、追い込んでくる同じ組の村口史子をかわしての勝利。97年の日本女子オープン以来、2年ぶりの勝利。 2日目、冗談のように「勝機があったら頑張る」と言った。しかしそれは決して心からではなかったという。「聞かれたから言っただけ。他人ごとのような感じで、1勝するのは大変だろうな・・と思ってたのに、まかさね・・」 いろんな勝ち方があるんだな、とつくづく感じたという。去年の今頃は持病の椎間板ヘルニアに苦しみ、18ホールを歩くだけでも辛かった。「スウィングのとき体重を左に乗せていけなかった。昨年...
1999/05/01国内女子

上位総入れ換え。首位は高村亜紀

見事なくらいに順位が入れ代わった。2日目の首位に立ったのは高村亜紀。久しぶりに岡本綾子も順位を上げてきた。 圧倒的な強さと脆さを併せ持っている印象の高村亜紀だが、今日はノーボギーのラウンドだった。「今シーズンのベストスコアです。ショットは良くなってきてるし、パットも今日の前半なんかは良過ぎたくらいです」 シーズンオフには走りこみをした。体力的にはまだまだと言うが、それでも去年に較べたら良くなっている。「ショットが良くなってるのは下半身の強化のせい。自分の思ったとおりに打ててる。この調子なら5アンダーもでると思います」 「明日も平常心。1打1打を大切に」という桑島明美はプロ3年目の28歳。坂上晴...
1999/04/30国内女子

小野香子、大金寿子が初日をリード

五月晴れのゴルフシーズンに突入してのツアー4戦、カトキチクイーンズ。いきなり新人・新鋭が飛び出したこれまでの序盤3戦と違い、今週は実力中堅どころが顔をそろえた。 初日をリードしたのは小野香子。昨年ついに1勝をかざって自信をつけている27歳。これから2勝3勝を目指して気合が入っている。もう一人、大金寿子は勝ち星こそないものの、このところ堅実に力をつけている初シードの35歳。OLから転向し、27歳でプロを目指したという変わり種。久保、坂東、井上などの同期にあたるが、ちょっと仲間から遅れてしまった形だ。 1打差の3位グループには村口史子。村口も今年は1戦、3戦と健闘、調子をあげてきている。過去4勝は...
1999/04/25国内女子

過酷な最終日を具玉姫が制す

雨が続いた最終日。気温も上がらず北風が吹いた。途中中断をはさむハードなラウンドだったが、こうした修羅場にはやっぱりベテランの出番。具玉姫がしっかり73でまとめて優勝。それにしても凄惨な最終日だった。 スコアを伸ばすどころか、いかにしてボギーを抑えるか。いわば消去法のようなラウンドになった。水をたっぷり含んだラフはランを止め、飛距離を奪った。のきなみスコアを大きく崩す中での73は、好天での3アンダー、4アンダーにも匹敵したかもしれない。 具玉姫は2番3番をボギー。しかし6番7番で取り返してほぼパープレー・ペースにもちこんだ。「ひとつずつスコアを上げていくことを考えた。雨だからパット勝負。体のキレ...