背筋の凍る1年間 松山英樹は連覇かけ11度目のマスターズへ/独占告白
2022年 マスターズ
期間:04/07〜04/10 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
「マスターズ」で知っておくべき5つのこと
2022年DPワールドツアーのスケジュールにおけるメジャー初戦、第86回「マスターズ」について知っておくべき5つの事柄は次の通り。
■ 松山英樹の防衛戦
松山英樹は昨年の「マスターズ」にて、1打差で歓喜の勝利を挙げ、日本人男子選手初のメジャー制覇を成し遂げて歴史にその名を刻んだ。
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ディフェンディング王者は、体調に不安を抱えたままオーガスタナショナルGCへとやってくる。と言うのも、彼は首の負傷により、先週開催された米ツアー「バレロテキサスオープン」を第2ラウンド途中で棄権したのである。
昨年の優勝以降、30歳になった松山は米PGAで「ZOZO選手権」「ソニーオープン」と2勝を挙げている。
しかしながら、彼は背中の負傷により先月の「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」を欠場したほか、「ザ・プレーヤーズ選手権」でも棄権を余儀なくされた。
仮に今週、彼が出場することになれば、松山はジャック・ニクラス、ニック・ファルド、そしてタイガー・ウッズに続く、史上4人目の「マスターズ」連覇を目指すことになる。
■ コース変更
今年のオーガスタでは、より大きな試練が待っている。第86回「マスターズ」では、バックナインの2ホールが延長されたため、オーガスタは2021年大会より35yd長い、大会史上最長の7510ydでプレーされることになる。
そもそも長い右ドッグレッグのパー4で、統計的にも「マスターズ」史上2番目に難しい11番は、505ydから520ydに延長された。ちなみに、今や同ホールは510ydのパー5である13番よりも長くなった。
それに加え、大会史上2番目に易しいパー5の15番は、530ydから550ydに延長された。奥行きがなく、前後をウォーターハザードに守られたグリーンへの2オンを狙う場合は、難度が上がることになる。
どちらのホールも、優れたティショットに報いるべく、フェアウェイ右サイドの傾斜が改修されており、よりフラットなライからグリーンを良く見通せるようになった。
■ ランキング上昇へ絶好のチャンス
メジャー制覇をかけた争いに加え、今週「マスターズ」のフィールドに集う選手たちは、世界ランキング、そしてDPワールドツアーランキングでの頂点を目指してプレーすることになる。
先月、オースティンで開催された「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」で見事な優勝を果たしたことで、ジョン・ラーム(スペイン)に代わりスコッティ・シェフラーのついた世界ナンバーワンの座をめぐる争いには、複数の選手が参加している。
シナリオいかんではラーム、コリン・モリカワ、ビクトル・ホブラン(ノルウェー)、パトリック・カントレー、そして「ザ・プレーヤーズ選手権」制覇に続きグリーンジャケット獲得が必須条件となるキャメロン・スミス(オーストラリア)に世界の頂点に上りつめるチャンスがある。
また、世界5位で2019年にはオーガスタでローアマに輝いたホブランは、22年シーズンの好スタートにより、DPワールドツアーランキングでトップの座についている。
しかし、今季「ロレックスシリーズ」を制覇した選手の一人であるトーマス・ピータース(ベルギー)にも、ジョージアのコースで大きな獲物を手にするチャンスがある。
■ パー3コンテスト復活
新型コロナウイルス感染拡大の影響により2年間中止されていた伝統のパー3コンテストが、再び「マスターズ」開催前日に帰ってくる。しかしながら、「マスターズ」6勝を誇る82歳ニクラスは、もう同イベントではプレーしないことを表明している。
前回開催された2019年には、イングランドのマット・ウォレスがプレーオフでサンディ・ライル(スコットランド)を退けて優勝。その後の本大会で、タイガー・ウッズがメジャー15勝目を挙げたのはご存知の通り。
オーガスタのパー3コースは全長1000ydあまりで、70から140ydの9ホールで構成されている。
多くの選手たちはパー3コンテストを、家族を巻き込んで大会開催週の雰囲気を経験する機会として利用しており、DPワールドツアーメンバーにして「マスターズ」デビュー組の一人であるミンウ・リー(オーストラリア)は、メジャー王者であり姉のミンジ・リーを伴って参加する予定となっている。
これは有名なジンクスだが、これまでパー3コンテストの優勝者が同年の「マスターズ」を制覇したことはない。
■ ファンタジーDPワールドツアー
DPワールドツアー公式ファンタジーゲームは、今週オーガスタで開催されるメジャー初戦で幕を開ける。
世界中のファンが参加できるこのゲームでは、参加者がDPワールドツアーの各大会でトップ6に入る選手たちを予想してポイントを競う。
参加者は6人の選手を選択した上で、ポイント倍付となるキャプテン1人を決定する。22年からはDPワールドツアーのメンバーだけでなく、出場選手全員が選択可能となった。
新たに導入された“セレクションカップ”では、DPワールドツアーメンバーを年に3回以上、DPワールドツアーの非メンバーを年に2回以上選べなくなることから、戦略が鍵を握る。