「WGC HSBCチャンピオンズ」 ザンダー・シャウフェレの優勝セッティング
2018年 WGC HSBCチャンピオンズ
期間:10/25〜10/28 場所:シェシャンインターナショナルGC(中国)
シャウフェレが中国でプレーオフの末に劇的勝利
ザンダー・シャウフェレがプレーオフでトニー・フィナウを下し、「WGC HSBCチャンピオンズ」を制覇してヨーロピアンツアー初優勝を遂げた。
シェシャンインターナショナルGCでの日曜を3打差の首位で迎えたフィナウだったが、シャウフェレがこの日のベストスコアとなる「68」をたたき出したことで、両者は72ホールを終え、通算14アンダーで並んだ。
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最終ホールで行われたプレーオフでは、シャウフェレが2オンに成功したのに対し、ティショットがバンカーに捕まったフィナウはレイアップを余儀なくされ、シャウフェレがバーディを奪ったことで勝負が決した。
ディフェンディングチャンピオンのジャスティン・ローズは、優勝争いに絡むも、最終ホールでボギーを叩き、この日のスコアを「72」として、プレーオフに4打足らない通算10アンダーで4日間を終えた。
通算8アンダーの4位タイにはタイのキラデク・アフィバーンラトと米国のアンドリュー・パットナムが入り、その1打後方の6位には米国のキーガン・ブラッドリーが入った。
シャウフェレによるヨーロピアンツアー初制覇は、ツアー出場わずか14戦目の快挙であり、「全米オープン」と「全英オープン」でトップ10入りしていることもあり、シャウフェレはアフィリエイトメンバーながら、「レース・トゥ・ドバイ」ランキングで4位に浮上した。
「一日中、素晴らしいプレーができていると感じていた。僕らはずっと静かにプレーしていた。自分のスコアカードにサインする際ですら、『これはすごいな。最後の2連続バーディでプレーオフに持ち込めたんだ』と思ったほどだった。僕はとにかく自分の世界に入っていたんだ」とシャウフェレ。
「これは多くを意味するんだ。今週は僕の誕生日もあったしね。家族の前での勝利なので、本当に特別な優勝となった」。
フィナウは1番ホールで1.5メートルのパットを外すも、パー5の2番では2オンに成功してバーディを奪った。これに対し、ローズとシャウフェレは共にその2番で第2打をバンカーに入れるも、2人とも素晴らしいバンカーショットでバーディをお膳立てした。
シャウフェレは4番でバンカーからの寄せワンに失敗するも、続く5番で5メートルのフックラインを読み切ってバーディを奪うバウンスバックに成功した。一方、ローズは7番で3メートルのバーディパットを沈め、フィナウのリードを1打に縮めた。
パー5の8番では、2打目をハザードに入れたフィナウとティショットでトラブルに陥ったローズが何とかパーをセーブしたのに対し、シャウフェレはルーティンバーディを奪ってスコアを伸ばした。
9番ではティショットをカート道に打ち込んだローズが前ホールの再現をできず、ボギーを叩いて首位と2打差でハーフターンした。
10番では2打目をピン側3メートルにつけたフィナウがバーディを奪い、チップショットが足元に戻ってきたローズが連続ボギーを叩いたため、両者の差は4ストロークに広がった。
その後、フィナウは難しいライからの2打目をバンカーに入れた11番とチップショットをミスした12番で連続ボギーを叩いたことで、シャウフェレが首位タイに浮上する展開となった。
25歳のシャウフェレは2打目をピン側1メートル以内につけた13番でバーディを奪って単独首位に抜け出すも、14番ではフィナウが2.1メートルのバーディパットを沈めて応戦し、ローズも2ホール連続で1.8メートルのバーディパットをねじ込んで1打差まで迫った。
15番ではフィナウがパーとしたのに対し、3パットしたシャウフェレとバンカーからの寄せワンに失敗したローズが揃ってボギーを叩いたため、フィナウが再び単独首位に抜け出すこととなった。
17番では3.6メートルのバーディパットを沈めたシャウフェレが首位タイに再浮上し、最終ホールではシャウフェレとフィナウが共にバーディを奪い、3打目を池に入れたローズがボギーを叩いた。
「当然、優勝を逃したと感じている」とフィナウ。「今日はザンダーが素晴らしいゴルフをプレーしたね。今日は本当にタフなプレーとなった。彼は良いスコアをマークし、プレーオフの勝負所でバーディを決めた。彼には脱帽だね。彼は優勝に相応しい良いプレーをしたんだ」。
「残り9ホールの時点で、僕らは後続を完全に引き離していたね。3人によるトーナメントみたいな感じで、特に終盤は完全にそんな感じだった。優勝チャンスがあったのはクールだったよ。本当にチャンスがあったからね。僕は間違いなくこの敗戦から学ぶし、前進し続けるよ」。
アフィバーンラトは5バーディ、4ボギーの「71」で、今季世界ゴルフ選手権3度目のトップ5入りを果たした。一方、パットナムとブラッドリーは共に最終日を「72」とした。
通算5アンダーの7位タイにはトミー・フリートウッド、トービヨーン・オルセン、パトリック・リード、そしてパトリック・キャントレーが入った。
ベルギーのトーマス・ピータースは、シェシャンの12番ホールで初のホールインワンを記録。6番アイアンで放たれたボールは、2回バウンドしたあとに転がって197ヤード先のホールに吸い込まれた。