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2013年 ヒュマナチャレンジ クリントンファウンデーション
期間:01/17〜01/20 場所:PGAウェスト(パーマーコース)(カリフォルニア州)

日本ツアーから、もうひとりのPGAルーキー

ツアーメンバー石川遼のルーキーイヤーとなった2013年の米国男子ツアー。日本で数々の実績を残してきた21歳のプレーには注目が集まるばかりだが、今年日本ツアーから巣立ち、新しいステージでの戦いを始めたのは彼だけではない。リーダーズボードにあるD.H.Leeの名前。昨季まで国内ツアーで2勝をマークしたドンファン(韓国)も、同じくシード権を手にして米国へ乗り込んできた選手だ。

ドンファンは昨年、クオリファイスクールをセカンドステージから出場。ファイナルでは全選手中トップ通過でツアーカードを獲得した。日本ツアーから7人の韓国勢が挑戦し、ただひとり合格。「谷口(徹)さんには『セカンドも甘く見ちゃいけないよ』って言われていました。アドバイスももらっていた。ひとつ、見せることができたかなとも思います」と振り返る。

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デビューイヤーの今季、開幕第2戦の「ソニーオープンinハワイ」で初戦を迎え、49位でフィニッシュ。そして今週の「ヒュマナチャレンジ クリントンファウンデーション」は、ファイナルでプレーした会場(PGAウェスト ニクラス・プライベート)でもプレー。前週の試合で左肩を痛め、72位に終わったが「悪くはないんですけど、みんながうますぎますね。でもとりあえず2試合連続で予選を通ったし、肩が治れば、なんとかやっていける」と手応えも多少ある。

日本ツアーで5シーズン(2年間の兵役期間を除く)を戦い、これほどオフが短いのは、キャリアではまれな経験だ。それでも「日本では(オフの)期間が空きすぎて、開幕で緊張してしまうところもあったけれど、体力が持つかどうかというだけで、イメージ的にはいい」。拠点は東西へのアクセスが良好で、チェ・キョンジュY.E.ヤンといった先輩プロと同じ、ダラスに構えた。キャディには過去、ティム・クラークセルヒオ・ガルシアカミロ・ビジェガスらのバックを担いだゲーリー・マシュー氏を帯同。タフなスケジュールとも懸命に闘う。

仲間に惜しまれながら激励を浴び、日本を発った。「国籍に関係なく、応援してもらえることがうれしくて・・・。本当にありがたい」。2009年、10年の兵役期間中は“独り言”で日本語を忘れないようにしたというが、これからは英会話が大切。「まだ日本語は大丈夫。半年後はわからないけれど・・・」。しかし「でも遼としゃべれるから」と笑った。

この最終日のホールアウト直後、アテスト小屋の近くですれ違ったベ・サンムンは、ドンファンと顔を合わせると「お!元気?」と日本語で声をかけた。ツアーを代表する新たな選手のひとりとして、もちろん活躍を期待したい。(カリフォルニア州ラ・キンタ/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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