キーガン・ブラッドリー、アンカーリング禁止に備えパターを変更
2014年 HP バイロン・ネルソン選手権
期間:05/15〜05/18 場所:TPCフォーシーズンズリゾート(テキサス州)
ライアン・パーマーの奇抜な戦略
テキサス州ダラス郊外のコリービルに住むライアン・パーマーにとって、今週の「HPバイロン・ネルソン選手権」は地元大会。次週、30マイル(約48キロ)西にあるフォートワースで開催される「クラウンプラザインビテーショナル」とともに、「フィールドに入れる限り、出ないことはない」と特別な意気込みで臨んでいる。
大会初日、そのパーマーは6バーディ3ボギーの3アンダーで回って首位と2打差の5位タイと好発進。今大会は過去3年とも、それぞれ初日に「65」(2011年)、「64」(12年)、「65」(13年)と好スタートを切っているが、そこにはある秘密がある。
<< 下に続く >>
今大会に限って、パーマーはスイングするだけの人と化しているのだ。番手を決めるのも、戦略を決めるのも、すべてキャディのジェイムズ・エドモンドソン氏任せ。「全部、彼にお任せだよ。僕はただスイングするだけさ」。
そもそも、数年前に思い付いたというこの戦略だが、“ハマッた”のは11年のこの大会。キーガン・ブラッドリーとのプレーオフには敗れたものの2位に入ったのがきっかけだった。「それまで、このコースでショットをイメージするのが苦手だったけど、そのプレッシャーがなくなった。彼からクラブを渡してもらって、“あそこに打て”って言われるだけなんだから」。
エドモンドソン氏とパーマーは同じ37歳で、かつてはともにミニツアーを戦った間柄。「彼は元選手だから、それは(他のキャディとの)大きな違いだね」とパーマーは言う。仲の良い2人は、かれこれ12年間も選手とキャディとしてPGAツアーを戦い続けている。「うちの奥さんとの方が、言い争いすることが多いよ」とエドモンドソン氏は名コンビぶりを強調した。
他の試合でも何度かこの“戦略”を試したことがあるという2人だが、「数年前のBMW選手権では6ホール、プレーヤーズでは9ホールしか続かなかった」と、すべての試合でうまく行くわけではないという。「でも、この試合ではどうやっていけばいいか知っているから」とパーマーは自信たっぷり。悲願の地元優勝を果たした暁に、優勝スピーチをするのは誰なのか、気になるところだ。(テキサス州ダラス/今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka