PGAツアーがトップ選手の出場試合を増強 「LIV」対抗策で最低賃金保障も
2022年 ツアー選手権
期間:08/25〜08/28 場所:イーストレイクGC(ジョージア州)
PGAツアーはLIVの真似? ノーマンの皮肉とスピース、マキロイの考え
◇米国男子プレーオフ第3戦(最終戦)◇ツアー選手権 初日(25日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7346yd(パー70)
サウジアラビア政府系資本を背景にする「LIVゴルフシリーズ」を率いるグレッグ・ノーマン(オーストラリア)が、PGAツアーが24日に発表した来季の施策を“新リーグの真似事”と皮肉った。
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PGAツアーは2022―23年シーズンの特定大会の賞金を増額し、また「トッププレーヤー」と指定した20人の出場義務試合数増に伴い、一流選手が競い合う大会を多くする方針を発表。23年は48人が全14試合に参加する予定の新リーグへの対抗策を具体化した。予選落ちがなく、全ての経費を負担するLIVへの意識からか、選手の最低賃金を保障するほか、予選落ちしたシード外メンバーの旅費手当などを支給する方針も固めた。
ノーマンは自身のSNSにツアーのコミッショナー、ジェイ・モナハン氏との架空のやり取りを投稿。「ジェイ『ねえ、宿題をコピーさせてよ』。グレッグ『もちろん。分からないように違って見えるようにしよう』」と皮肉った。
ツアーへの残留の意思を示しているジョーダン・スピースは最終戦の開幕前に「コピーではないか?」という質問に対し「(LIVとは)まだ違いはたくさんあるだろう? (ツアーは)72ホールだし」と返答。予選落ちなしの3日間54ホール大会、団体戦、ショットガンスタートなどを採用した新リーグとは一線を画すと強調した。
ロリー・マキロイ(北アイルランド)は今大会終了後の移籍がうわさされるキャメロン・スミス(オーストラリア)と、優勝争いで敗れた「全英オープン」の2日後に話したことを明かし、「まず彼を祝福したかった。でも違う考えを持った彼らが離れてしまっても、僕は気にしない」とそれぞれの考えを尊重した。
その上で移籍選手には慎重な決断を呼びかけた。「一方からの情報だけで、決断してほしくない。彼ら自身と家族のためにベストな選択をしてほしいが、全ての事実に基づいたものであってほしい」と訴えた。(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)