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ハンディものともせず マキロイが2度目の年間王者

◇米国男子◇ツアー選手権 最終日(25日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7346yd(パー70)

ロリー・マキロイ(北アイルランド)が3年ぶりに“王座”に返り咲いた。シーズン最後の日は、落雷のため順延されていた第3ラウンドから計33ホールを回る長丁場。首位に1打差の2位タイから出た最終ラウンドをベストスコア「66」でまとめ、通算18アンダーとして逆転した。2015-2016年シーズン以来、2回目のフェデックスカップ王者に輝いた。

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今季はプレーオフシリーズがリニューアルされ、第2戦までのポイントランキングに応じ、最終戦はスタート前のスコアにハンディキャップが設けられた。マキロイは初日、首位に5打差の5アンダー5位からティオフしたが、4日間を20バーディ、7ボギー。実際のストローク数でも2位のザンダー・シャウフェレに3打差をつける圧勝だった。

2007年に始まった年間レースのフェデックスカップで過去に2回、年間王者に輝いたのはタイガー・ウッズ(07、09年)だけ。表舞台に立ってから、“後継者”と言われ続けた30歳が肩を並べた。

振り返れば、ちょうど一年前は “引き立て役”だった。前年大会で5季ぶりの復活優勝を遂げたウッズと最終日最終組をプレー。大ギャラリーが興奮のあまりロープ内に駆け出した名場面の渦中にいた。「やっぱり去年は楽しい気分で歩いたわけじゃなかった。僕のプレーはひどくて、タイガーにまったく戦いを挑めなかったから」

この日、同じ最終組で相対したのは世界ランキング1位のブルックス・ケプカ。「現在のナンバーワン選手とぶつかった。彼にはメンフィス(8月WGCフェデックスセントジュード招待)では逆転負けをしたから、リベンジもしたかった」と13番までに4バーディを奪って、逃げきり態勢をつくった。昨年悔しさを味わった18番、2打目をグリーン手前のフェアウェイに置くとキャディに言った。「去年より歩いていて気持ちがいい。(ロープ内に)殺到した大勢の人から逃げなくていいからね」

3月「ザ・プレーヤーズ選手権」、6月「カナディアンオープン」以来の今季3勝目は、米ツアー通算17勝目になった。年間王者に贈られるボーナスは今年、500万ドル増額されて1500万ドル(約16億円)。マキロイのこれまでの米ツアー獲得賞金、約4870万ドル(約51億円/前年までのフェデックスカップボーナスを除く)に一気に“上乗せ”された。

それでもラストシーンでは、謙虚にライバルを称賛した。レギュラーシーズンをポイントランク1位で終えたケプカは、プレーオフ3戦で後退し、結局3位タイに終わった。「彼には『きみは素晴らしいシーズンを送った』と伝えた。メジャー(全米プロ)を含む3勝を挙げて、最優秀選手にもなるだろう。彼はただ、フェデックスカップを獲れなかっただけ。世界一の選手だ。彼も同じようなことを僕に言ってくれてうれしかったよ」(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)

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