松山英樹は2日目にウッズ&トーマスと激突 アンと日韓タッグ
2019年 プレジデンツカップ
期間:12/12〜12/15 場所:ロイヤルメルボルンGC(オーストラリア)
「決めてあげたら楽になる」松山英樹が勝負のパットに込めた思い
◇世界選抜VS米国選抜対抗戦◇プレジデンツカップ 初日(12日)◇ロイヤルメルボルンGC(オーストラリア)◇7055yd(パー71)
初めてコンビを組んだ2人は、この日何十回拳を合わせただろうか。4大会連続出場の松山英樹が初出場のパン・チェンツェン(台湾)とのコンビで、ウェブ・シンプソン&パトリック・リード組に1アップで競り勝った。
勝負を決めたのは松山だ。タイとされた直後の17番。2打目を先に打った松山が確実にグリーンを捉え、それを見たパンは果敢にピンを攻めて2.5mに絡めた。「CT(パン)が(チャンスに)つけているので、もう入るだろうと思っていたんですけど、勝つか負けるかのところで、プレッシャーのかかるパットだと思った。先に決めてあげたら、すごく楽になるかなと思って」。松山が8mを流し込み、渾身のガッツポーズを決めた。
パンのライン読みに松山と早藤将太キャディも加わるなど、まさに「ワンチーム」で戦った。パンが序盤から神経を使うパーパットをしっかりと沈めて松山のグリーン上での負担を軽減。「CTが、僕が微妙なパットが残っているときに全部決めてくれたのですごく助かった」と感謝されると、「ヒデキがクラッチパットを決めてくれた」と勝負強さに舌を巻いた。
持ち味であるショットもさえていた。シンプソンのティショットがコンクリートの上に落ちたように大きく跳ねて奥へこぼれた3番(パー3)では、硬いグリーンのピン下4.5mに止めてバーディを奪い、先手を取った。「(全体的に)ショットに関しては、アーニー(エルス)の指示通りにできたかなと思う」。ホール間に2人のもとへ歩み寄り、ヤーデージブックを見ながら話しこむなど、エルス主将のこまやかな采配も利いていた。
チーム全体でも4-1と圧倒し、同じロイヤルメルボルンGCで開催された1998年以来の大会2勝目へ最高のスタートを切った。「こういうこともあるんだなって感じ。みんながいいプレーしたのがこの結果だと思う。あすも続けていきたい」。その13日(金)は、タイガー・ウッズ&ジャスティン・トーマス組と激突する。世界選抜が先に松山&アン・ビョンフンを並べ、米国の選手兼主将を務めるウッズが自身のペアをぶつけた形で対戦が決定した。松山が決めた17番のロングパットは、自らの試合を終えて主将の仕事に回ったウッズも間近で目に焼き付けている。(オーストラリア・メルボルン/亀山泰宏)