スイングアバターで今平周吾の「安定感」を解き明かす
2020年 WGCメキシコ選手権
期間:02/20〜02/23 場所:チャプルテペクGC(メキシコ)
“富士山五合目”の標高 今平周吾がひねり出した距離計算の作戦
◇世界選手権シリーズ◇WGCメキシコ選手権 事前(18日)◇チャプルテペクGC (メキシコ)◇7355yd(パー71)
メキシコシティの標高は中心地で約2250m。富士山の5合目(吉田ルート)とほぼ同じだ。気圧が低いことから空気抵抗が少なくなり、低地よりもボールが遠くに飛ぶ。前年大会に続く出場の今平周吾は16日(日)に当地に入ってから、飛距離の調整をベースに練習を進めている。
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今平はドライビングレンジで、今回バッグを担ぐ加藤大幸キャディと弾道計測器「トラックマン」ではじき出される数字を逐一、コースメモに記入した。「それぞれの番手で、『何パーセント飛ぶ』と(試合中に)計算するのではなく、トラックマンで測った平均飛距離を打つ」という作戦。例えば、普段は6Iを握る180ydを残した場面では、8Iで打つことになりそうだ。
距離のほかにも高地ならではの違いがあるという。「スピン量が変わるのか、打ち上げのときと打ち下ろしのときで結構違う。打ち上げとのときに意外と距離が出ない。1Wショットもいつもよりちょっと球が低いです」。注意点を挙げればきりがないが、そこは1年前の記憶を活かしたいところ。「一回経験しているので、そこまでは嫌だというのはないですね」と意気込む。3年前の同大会で松山英樹のバッグを担いだ加藤キャディの助けも頼りにしたい。
1月に出場した米ツアー「ソニーオープンinハワイ」、欧州ツアー「オメガドバイデザートクラシック」でいずれも予選落ちした。4月の「マスターズ」に向けた状態も判断したいところ。「今週は前の(1月)2試合よりもいい感じなので、少し期待はしています」と静かに闘志を燃やした。(メキシコ・メキシコシティ/桂川洋一)