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2020年 アーノルド・パーマー招待byマスターカード
期間:03/05〜03/08 場所:ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)

週末2日間でバンカー15回 乱調の松山英樹「あきれてしまう」

◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 最終日(8日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)◇7454yd(パー72)

週末の数少ないハイライトシーンにも喜びは少なかった。右ラフからの2打目を池に入れた8番で、1罰打を加えてから放った残り90ydの第4打がカップイン。スタンドを熱狂させたパーセーブに、松山英樹は「あれだけ、人が沸いてくれるとうれしい。でも、それしかない。自分のゴルフに対しては何の評価もない」と、うつむいた。通算11オーバー56位タイは、スコアも順位も6年連続の出場大会でワーストだった。

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予選ラウンドを2アンダー17位でクリアしてから、週末に「80」、「77」と崩れた。最終ラウンドは最終組よりも4時間半早い午前9時過ぎのスタート。ティショットをピンに近いグリーン左サイドに外した2番でボギーを先行させた。

強風が吹き荒れた前日と違い、コンディションは「穏やかでしたね。(厳しくなったのは)最後の3ホールくらい」と振り返った。一方で、自身のプレーについては「ゼロパー(%)以下ですね。評価に値するゴルフをしていない」と切り捨てた。スイングのフィニッシュを崩したかと思えば、表情には時折、自嘲気味の笑みが。「あまりにも(芯に)当たらなくて、どうしようもないと思いながら…。どうにもできない状況でした」とため息はさらに深くなった。

締めくくりは3連続ボギー。17番(パー3)では4Iでの第1打を左に曲げ、スタンド内の座席で跳ねてさらに左、スタンドの外まで転がった。1バーディ、6ボギー。決勝ラウンドで打ったバンカーショットは15回(3日目7回、最終日8回/フェアウェイバンカーを含む)に達した。「初日はうまく立て直したが、2日目から立て直せなくなった。きょうなんかは“ただ打っている”だけ、ホールを消化するだけのようなラウンドだった。すごく苦しいというか、あきれてしまうラウンド」と生命線であるショットの不出来を嘆いた。

2週前までの直近2試合はいずれもトップ10入りをしていただけに、調子の落差に気が滅入る。「ただ、小手先で合わせていないから、ここまで曲がって、当たらなくなると思う」。悪くなった原因の根底を突き詰めるべく、スコアメークとは距離を置いて、スイングの細部を見直すきっかけになる2日間でもあった。「プラスに考えたら、良くなりつつある中の悪い状況だと思う。何かちょっとしたアドレスとかスイング(修正)で、良くなる可能性はある」と次週の「ザ・プレーヤーズ選手権」(TPCソーグラス)に向け、懸命に顔を上げた。

ベイヒルクラブは年間のツアー競技で唯一、毎日自宅から通うことができるコース。「きょうも帰って練習する」。普段とは違う日曜の午後を過ごせる試合でもある。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

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