「鬼の練習をしてきた」松山英樹は笑顔が戻る “第5のメジャー”開催時期の違いは
2020年 ザ・プレーヤーズ選手権(中止)
期間:03/12〜03/15 場所:TPCソーグラス(フロリダ州)
東日本大震災から9年 松山英樹「応援してくれる人に元気を」
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前情報(10日)◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7189yd(パー72)
11日で発生から9年を迎える東日本大震災の被災地に松山英樹が思いを寄せた。東北福祉大在学時に4年間、宮城県仙台市に在住。現在も帰国時に滞在するなど縁がある。「早いですね…。9年も経ってしまった」と長いようで短い期間を振り返った。
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地震発生当時、松山はゴルフ部のオーストラリア合宿に参加していた。ローアマチュアとなった4月の「マスターズ」の1カ月前のこと。テレビ映像に目がくぎ付けになった。「(地震の瞬間)僕は日本にいなかったけれど、あの時に見た光景はすごかったですし、いまでも復興していないところもある」と、うつむいた。
OBになった今でも母校の練習施設を使わせてもらうことがある。「大学の近くはそこまで(災害が)ひどくなかった。でも(仙台)空港の近くなんかに行くとすごかった。今も爪痕は残っている。そういうのを見るとまだまだなんだと思う」と実感することもたびたび。「復興して元に戻っても、何十年かに1回(地震が)あると、また悲しむ人が増えてしまうとさえ思う」と複雑な心境ものぞかせた。
「あっという間。(当時は)プロになって、PGAツアー選手になっているとは思ってもみなかった。うまくいったと言えば、うまくいきましたけど。ガリガリだったのが太りましたね…(笑)」。被災地への金銭的な支援をしてきたが、話を風化させるつもりはない。「何かできることは…僕らが寄付をしたところで微々たるものなので何とも言えない。試合で頑張って、応援してくれる人が元気になってくれれば一番いいんじゃないかなと思います」とプロアスリートとしての自覚を呼び覚ました。(フロリダ州ジャクソンビル/桂川洋一)