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2021年 ザ・メモリアルトーナメント
期間:06/03〜06/06 場所:ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)

“刻み”のホールで1W 松山英樹の視線は「全米オープン」に

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 最終日(6日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7543yd(パー72)

ミュアフィールドビレッジGCの14番は設計者であるジャック・ニクラスが自画自賛するパー4。ティを前に出して約320ydで1オンを狙わせる日もあるが、右サイドに構える小川が選手にプレッシャーを与えている。最終日は通常の360yd設定で、ピンは右の奥。ほとんどのプロが第1打をアイアンなどで刻むシチュエーションで、松山英樹は1Wを握った。

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無謀とも思われかねないティショットはグリーンの手前、花道をきっちりとらえて歓声を呼んだ。頭にあったのは2週後の「全米オープン」のこと。「そうでないと、あそこでドライバーを持たない」。ピン奥3mからのバーディパットはこの週末の出来を象徴するかのようにカップをかすめたが、視線はすでにメジャーにあった。

今年の会場であるトーリーパインズGCのサウスコースは毎年「ファーマーズインシュランスオープン」でプレー。両サイドのラフが長いPGAツアー屈指のロングコースだ。全米ゴルフ協会(USGA)の手で、さらに難しいセッティングになることも予想される。週末にスコアを崩して通算8オーバー62位に沈んだ今週、「暴れなくなったので落ち着きました」と安定したのはその地でカギになるであろう1Wショットだった。

最終組のスタート前にホールアウトしたこの日は「76」。1番から“お先”のパーパットを外すなど、前日に続いてグリーン上の不調から抜け出せなかった。「なかなかしっくりこない。うまくいきそうでミスをしたり、を繰り返している」。7番でクロウグリップを試す場面もあったが、スコアは後退する一方で後半10番までに5ボギーを喫した。

ショートゲームで唯一とも言える喝さいを呼んだのが15番(パー5)。つま先下がりの急傾斜、深いラフから下りのグリーン面に対して絶妙なロブショットで“OK”につけた。「今週ずっと悪かったので、1回でもああいうアプローチがあると救われます」と1つのバーディ以上の価値を見出す。

最終日にも関わらず、撤収作業前のドライビングレンジに立ち寄り駆け足で練習した。弾道計測機を用いて丁寧にスイングを確認しコースを去った。「ちょっとしたきっかけで変わると思うので来週一週間しっかり練習したい」。明らかになった課題に取り組むオープンウィークにする。(オハイオ州ダブリン/桂川洋一)

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