分かりやすい! 米国男子ツアープレーオフの仕組み
2021年 ザ・ノーザントラスト
期間:08/19〜08/22 場所:リバティーナショナルGC(ニュージャージー州)
コリン・モリカワが見据える年間王者「最終戦にピークを」
◇米国男子プレーオフ第1戦◇ザ・ノーザントラスト 事前(18日)◇リバティーナショナルGC(ニュージャージー州)◇7410yd(パー71)
フェデックスカップランキング1位とポイントレースをリードしてプレーオフシリーズを迎えるコリン・モリカワ。24歳のすごさを物語る数字がある。いずれも初出場で制した「全米プロ」と「全英オープン」のメジャー2勝を含む通算5勝をマーク。一方で、2019年のプロ転向から予選落ちは5試合しかない。うち1試合はダブルス戦の4月「チューリッヒクラシック」だった。
<< 下に続く >>
優勝よりも個人戦の予選落ちが少ないという順調すぎるキャリアがわずかな下降線を描いたのは、この2020-21年シーズンが開幕して間もない時期のこと。今季初戦だった昨年9月「全米オープン」、「シュライナーズホスピタルforチルドレンオープン」と2試合連続で決勝ラウンドへ進めなかった。
そのタイミングを学びのチャンスと捉え、コーチと話し合ったという。「良かったときと『何が違うのか』を再確認した。誰も気づかないような小さなことなんだけど、試合を戦うプロセスやゴルフコースでの行動を確認していくと、(一時的に成績が落ちた)秋に行ったことと、全米プロの前週や全米プロの週に行ったこととの間に矛盾があることが分かったんだ」
当時のことを「苦しかったとは思っていない」と振り返る。「これからだって苦労することはあると思う。でも、長くキャリアを築いていく上でその厳しい時間からどのように学び、同じ過ちを繰り返さないようにするかを考えたいんだ」。若くして思考回路は成熟している。
30人だけが生き残れるプレーオフシリーズ最終戦「ツアー選手権」には昨年が初出場だった。「昨年は(出場した時点で)ほとんど燃え尽きていたと思う。(最終戦が行われる)イーストレイクに到着するまでに、どう体を休めてコンディションを整えるか。今年はそこでピークを迎えられるようにと思っているよ」。一年前の学びを生かし、はっきりと年間王者の栄冠を見据えている。(ニュージャージー州ジャージーシティ/亀山泰宏)