若手時代の写真を引っ張り出してきたワケじゃありません

◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 事前（1日）◇イーストレイクGC（ジョージア州）◇7346yd（パー70）

あるはずのものがない違和感。開幕前日のダスティン・ジョンソンは、いつも以上にギャラリーからスマートフォンのカメラを向けられた。みんな顔をアップにして写真に収めると、満足そうに去っていく。ヒゲがないからだ。

＜＜　下に続く　＞＞

若手時代は生やしていなかったが、近年はトレードマークとして定着。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ事前の会見でも、当然話題になった。「ゼロ・リーズン（特に意味はないよ）。きのう、剃ってしまおうと思っただけさ」。いつも通りのひょうひょうとした受け答え。「日曜日までには生えてくるんじゃないかな」と言った。

昨年11月開催の「マスターズ」を制したものの、2021年に入って米ツアーでは未勝利。初日のスタート直前に1Wのヘッドが割れていることが判明したプレーオフシリーズ初戦で予選落ちを喫するなど、前人未到の2シーズン連続年間王者への道のりは7打のビハインドを背負ってのスタートになる。

「グレート・チャレンジになる。1日では難しいが、4日ある。素晴らしいプレーをすれば、まだチャンスはある」。さっぱりした顔に決意をしのばせた。（ジョージア州アトランタ／亀山泰宏）