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2023年 AT&Tバイロン・ネルソン
期間:05/11〜05/14 場所:TPCクレイグランチ(テキサス州)

小平智が実感する1打の重み 予選を通過することで感じる成長

◇米国男子◇AT&Tバイロン・ネルソン選手権 3日目(13日)◇TPCクレイグランチ(テキサス州)◇7414yd(パー71)

カットギリギリの65位タイで予選を通過した小平智は、それまでの我慢から吹っ切れたかのようにスコアを伸ばした。前半インに2つバーディを奪って折り返すと、後半は4バーディ、1ボギーの「66」を出して通算9アンダーとし、33位まで順位を上げた。

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「予選を通るのと通らないでは天と地の差がある。ほんとに通って良かったし、こうやってチャンスをものにできるラウンドが続けば自分の中でも自信ができると思う。そういうのを続けていきたい」と、予選を通ったことの大きさを語った小平。これで今季PGAツアーにおいて、予選カットが設けられた出場8試合のうち5試合で予選を通過したことになる。

今年の小平はしぶといゴルフをする。「前みたいにダントツで予選を落ちるとかほぼなくなって、予選カットにスコアが足りなくても1、2打になってきている。そこは我慢強くできていて、底上げはできていると感じます」。ただし、フィールドの厚いPGAツアーでは「底上げできていることを感じづらい」と小平は話す。「レベルは絶対に上がっているんですが、こっちでは階段を一段も上れないぐらいをちょっとずつ上っている感じ。結果として見えづらいんです」ともどかしさも口にする。

だからこそ、今年の1月、苦手としていたコースであるトリーパインズ(ファーマーズインシュランスオープン)での予選通過は、「マジでうれしかった」と自身の成長を感じたという。「あそこは苦手というか難しすぎて。パワーゴルフじゃないけど、ショットの精度も飛距離も必要とされる。ティショットもセカンドもパターもアプローチも全部。そこで予選を通ったのはマジで自信になりました」と振り返る。

「昔はバンカーに入ったらほぼボギーだったのが、バンカーからのほうが寄せやすいとも考えるようになった。ドライバーだって飛ぶようになったし、アイアンだってずっとフェードしか打てなかったのを、ドローもフェードもピンポジによって打ち分けられるようになった」。一つひとつの技術の底上げが、難コースでの結果に表れたのだろう。

トップと7打差の上位を狙える好位置で迎える最終日に向けて、「成長は感じているけど、成長を感じていても上にいかないといけない勝負の世界なので、できるだけがんばって一つでも上に行けるようにしたい」と小平。その表情は引き締まっていた。(テキサス州ダラス/服部謙二郎)

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