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2023年 全米プロゴルフ選手権
期間:05/18〜05/21 場所:オークヒルCC(ニューヨーク州)

いまさら聞けない全米プロ
800km走破してメジャー制覇! 伏兵優勝の歴史/いまさら聞けない全米プロ(4)

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 2日目(19日)◇オークヒルCC(ニューヨーク州)◇7394yd(パー70)

2023年のメジャー第2戦「全米プロゴルフ選手権」の予選ラウンドが終わりました。男子ゴルフ界では「マスターズ」「全米オープン」「全英オープン」と並ぶ4大メジャー大会のひとつ。“プロゴルファー世界一決定戦”の、いまさら他人に聞けないポイントをおさらいします。

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伏兵の存在

2018年まで8月に開催され、かつては4つあるメジャー大会の一年の最後を締めくくる「全米プロ」は意外なチャンピオンが誕生してきた試合としても知られています。もっとも有名であろうストーリーが、1991年大会のジョン・デーリー。試合直前に欠場者が出たため繰り上がりで出場した新人がメジャータイトルを手にしたのです。

ゴルフ界の荒くれ者としても知られるデーリーは当時、大会前にフィールドに入れず、出場権の繰り下がりを狙った待機選手。普通ならプレーできる見込みがない9番目にいました。

ところが開幕前日、ニック・プライスが夫人の出産に立ち会うため急きょ欠場。あまりに直前のことだったため、待機リストの上にいた8人は出場をあきらめましたが、デーリーはテネシー州メンフィスの自宅を車で飛び出し、インディアナ州の会場まで800km弱の道のりをひと晩かけて運転。出場がかなうどころか日曜日に優勝しました。

アジア人初のメジャーチャンピオン誕生

今大会の会場オークヒルCCでは1980年に、“帝王”として知られるメジャー通算16勝のジャック・ニクラスが優勝しましたが、2003年大会のショーン・ミキール、前回13年大会のジェイソン・ダフナーもダークホースと言える選手のひとりでした。

また、ミネソタ州ヘーゼルティンナショナルでの2009年大会も忘れるわけにはいきません。全盛期と言えたタイガー・ウッズを破ったのが韓国のY.E.ヤンです。最終日の逃げ切りを得意とし、大歓声を背にしていたウッズを同じ最終組でスタート時の2打差を逆転。21年に松山英樹選手が「マスターズ」を制するまで、アジア出身の男子選手として唯一のメジャーチャンピオンでした。

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