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2024年 アーノルド・パーマー招待byマスターカード
期間:03/07〜03/10 場所:アーノルド・パーマーズ ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)

「パープレーでも良かった」松山英樹は風に負けず 最終18番で好判断

◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待 3日目(9日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)◇7466yd(パー72)

ムービングデーの最終組に入った松山英樹の順位は、ティオフ直後も前日の「首位タイ」でキープされていた。そのリーダーの数も6人から4人に減少。3日間で最も強い風が吹いたことで、フィールド全体のスコアは停滞した。

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松山も例外ではない。5Wでの第1打を左の池に入れた序盤3番から2連続ボギーが先行。2m強のパーパットが残った5番、花道から30mあった3打目をパターでピンそば1mに寄せた11番でボギーを回避するなど、中盤は懸命にパーを並べた。

2つ落としたまま迎えた13番。ロフト56度のSWでの2打目をピンそば20㎝につけて待望の初バーディを奪った。勢いづきたいところで、また後退してしまう。1Wでフェアウェイをとらえた15番、残り152ydから8Iでのショットが左手前のバンカーで“目玉”になった。「15番は毎年とんでもないことをやっている。『今年もか…成長していない』と思いながらボギーにしてしまった。打ち方の選択も、風のジャッジもうまくできなかった」

故障と不振を乗り越え、3週前の「ジェネシス招待」で2年ぶりの優勝を飾ったばかり。沈みかけたところで、踏ん張れる力も戻りつつある。16番(パー5)は2オン2パット、17番(パー3)は8Iでピン手前3mにつけて2連続バーディを奪い、土壇場でスコアを戻した。

最終18番、1Wショットは右サイドの深いラフに突っ込むミス。池の向こうのグリーン左手前に立つフラッグに対し、「行けそうな(狙えそうな)気もすると思いながら、上との差を考えた」。同組で首位にいたシェーン・ローリー(アイルランド)とはこの時点で2打差。「シェーンがバーディ、(自分が)ボギーを打つと4打差、ダボなら5打差。“5”にしても仕方がない」とボギーを覚悟し、フェアウェイにレイアップ。残り98ydからの3打目をSWでピン右1mにピタリと付けてパーセーブ。選択が吉と出た。

この日は懸案の腰痛に加え、左手首痛にも怯えながらプレーしていたという。「痛みが出るんじゃないかという不安が大きかったんで、 パープレー(72)でも良かったと思います」。後退には違いないが、7アンダー4位は首位と2打差。3週前には最終日に6打差をひっくり返したばかりだ。

「この(難しい)コースなんでね。風次第ですけどなかなか難しい。粘り強く、チャンスを待ってプレーできたら」。10年前、ジャック・ニクラスのホスト大会「ザ・メモリアルトーナメント」でつかんだ初勝利から、節目の10勝目が故アーノルド・パーマーの住処で見えた。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

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