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2011年 全米オープン
期間:06/16〜06/19 場所:コングレッショナルC.C(メリーランド州)

【羽川豊’s EYE 全米オープン開幕前】耐え続ける精神力がカギ

今年の舞台、コングレッショナルCCは7574ヤードと大会史上2番目の長さを誇るタフなコース。セカンドショット以降もロングアイアンが多用されるだろうから、もちろん飛ばし屋が有利だろう。それに加えてもちろんセッティングが極めて厳しいからバーディ合戦にはならないはず。ボギーを打たないゴルフに徹する必要がある。

全米オープンは皆が勝ちたいと思っている大会。けれど、初日で半分の選手が優勝争いからいなくなって、2日目にはそのまた半分になる。最終日、最後に優勝を争うのは5、6人。どんどんふるい落とされていくところなんだ。いいショットがいい結果にならないこともある。ボギー、ボギーと続いてもあきらめてはいけないし、何があっても、じっと耐えるタフな精神力が問われることになるだろう。

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タイガーがケガで出られないのは本当に残念だけれど、逆にいえば、これで誰が勝つか分からなくなった。誰にでも勝つチャンスがある。特に欧州の若手選手はどんどん良くなっている。最近はクラブの長尺化が進み、それに伴ってスイングもどんどんフラットにして、飛ばしていく傾向がある。そこに早く慣れた選手がしっかり結果を残している。ロリー・マキロイ(北アイルランド)もマスターズのリベンジを狙ってくるはずだ。

去年に続く出場となる石川遼。今季ここまでの“流れ”は確かに悪い。2、3月の米国遠征では苦しんで、4月のマスターズで20位タイという成績を残した。そのアメリカでの練習の成果を、日本ツアーで早く発揮したかったんだけど、開幕戦の「東建ホームメイトカップ」、プレーオフで敗れた「とおとうみ浜松オープン」でチャンスを逃してしまった。今大会直前の日本ツアーは2週連続で予選落ち。いろんな試行錯誤を続けているのはよくわかる。この流れをどうするのか、初日にどうプレーするか注目したい。

藤田寛之久保谷健一の2人のベテランにも期待したい。確かに飛ばし屋が有利なコースではあるが、2人とも決して“めちゃくちゃ飛ばない”というわけではないからね。藤田はオーガスタで初日、しっかりと盛り上げてくれた。久保谷は最終予選会を勝ち抜いたという強みがある。「ダメだ、ダメだ」と言いながら頑張るタイプ。自信を持って臨んで欲しい。2人ともまずはフェアウェイキープに徹すること。彼らはその技術を持っているはずだよ。

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