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池田が猛特訓!勇太スマイルで大逆転を狙えるか

「オメガミッションヒルズワールドカップゴルフ」3日目のチームジャパンは、首位と5打差8アンダー10位タイでスタートしたが、思うようにスコアがのばせず、首位のアイルランドとは7打差の12位タイで最終日の大逆転を狙う。

「とにかく2人とも絶不調」と平塚哲二が言うように、ショットの調子は良くない。特に池田勇太はスタートの1番ホールでドライバーショットを右に大きく曲げて溶岩群に入れてしまうなど、チームプレーのアドバンテージを持てないまま、5番ホールまで耐え忍ぶ重い雰囲気の中でプレーが進行した。6番パー5の平塚が放ったチップインイーグルから勢いにのり、その後連続バーディを奪い、一気に12アンダーまでスコアを伸ばしたが、後半は波に乗れず、スコアを2つ伸ばすのみにとどまった。

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大会前の練習ラウンド後の公式会見で、優勝候補のマキロイが「このコースは2打目勝負。狙って入るグリーンじゃない」と言っていたのがよくわかる。激しい傾斜に加えて、目があり、一定の法則がなく、よっぽど近くにつけないと確実に入る可能性はほとんど無い。アジアンツアーやヨーロピアンツアーなど海外の試合経験豊富な平塚は「しょうがないやん」と笑うが、通常では入る距離のパットをことごとく外したことへの苛立ちが日に日に募っているチームメイトである池田に対して「我慢してるんやろうけど、次のホールにひきずっている」と心配を隠せない。

毎日のチームウェアの色は当日の朝に池田が決めて平塚に伝えるという。ささいなことではあるが、このエピソードが2人の関係を象徴している。通常の体育会系の先輩後輩の関係に加え、年齢の差が13もあるのだから、池田が何事にも恐縮をしたり発言を控えたりということが想像できるが、この2人に関しては全くそのようなことがない。むしろ池田の遠慮をしない、自分の意見をはっきりと言うことに関して、平塚が微笑ましく思っている。そんな池田が「チームに貢献できていない」とプレッシャーを感じて、ひきずっている気持ちがひしひしと伝わってくるのだ。

通常ではラウンド後の練習は軽くすませるか、あまりしない池田だが、今日はよっぽど悔しかったのか、平塚が練習を終えて帰った後も一人でアイアンショットの調整を中心にもくもくと続けていた。多くの選手がワンオンを狙う16番ホールでは、ティショットがあやうく池に入りそうになりながらも、深いラフからのアプローチを寄せ、見事にバーディを奪った。これまで、あまり見ることのできなかった勇太スマイルだが、最終日にはじけるような笑顔を何回みることができるかが勝利の行方を握る。(中国海南島/向井康子)

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