遼、ショートゲームを中心に軽めの調整
2012年 全米オープン
期間:06/14〜06/17 場所:オリンピッククラブ(カリフォルニア州)
遼が初ラウンド「全ホールに罠がある」
14日(木)に米国カリフォルニア州のオリンピッククラブで開幕する「全米オープン」に出場する石川遼は12日(火)、現地で初めての練習ラウンドを行い18ホールをプレー。谷口徹、高山忠洋、ブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)とともに、入念なコースチェックを行った。
今大会は、1番ティと9番ティからスタートする変則的な方式。石川は9番からスタートし、18番を終えて同組の3人は前半(10ホール)で終了。後半は8番までを1人でラウンドし、難セッティング全てを体感した。
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「全ホールに罠があって難しい。完璧なショットを打っても、ボールが止まらないこともある」。多くの選手が口にしている、ホールによってフェードとドローを打ち分ける必要性。ドッグレッグが多いレイアウトに加え、全体的に傾斜しているフェアウェイ、さらに両サイドの木から突き出る枝葉などにより、ベストな球筋が限定されるシチュエーションが多い。例えば、フェアウェイが右から左に傾斜する9番では、ドローの球筋ではボールは止まりにくく左ラフに転がり込むリスクを負う。
「タイガーやバッバ(バッバ・ワトソン)が得意そうなコース。バッバは曲げるのが上手いし、強いと思う」。石川もかつてのドロー一辺倒から脱却し、徐々にフェードボールの精度を高めている最中だが、「自分のできる範囲でやっていくしかない。無理やりドローとフェードを打ってケガをするよりも、打てる範囲内で」と決して背伸びはしない。1つのミスが命取りになりうるセッティングに対し、極力リスクを抑える意識をインプットした。
だが、そんな難コースとの対峙にも「こういうコースの方が、やっていて楽しい」と、チャレンジ精神を刺激する別の意識も沸々と芽生えている。「状態はいい。どこまでできるか楽しみです」。明日の最後の練習ラウンドで、自らへの期待をさらに高めていく。(カリフォルニア州サンフランシスコ/塚田達也)