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2012年 全米オープン
期間:06/14〜06/17 場所:オリンピッククラブ(カリフォルニア州)

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全米OPレポート〈2〉】

今回の会場「オリンピッククラブ」の主な特徴は、フェアウェイがほぼ全ホール傾斜しているって事。その傾斜に対してティショットをどう打っていくかが勝負なんですが、球を止めるために傾斜にぶつけるように打っていくのが、ここでは基本的には不可能なんです。

と言うのは、フェアウェイの傾斜に対して逆向きの球を打って行きたいホールに限って、出球の方向を高い木で遮られているから。もちろんそれが設計者の意図で、簡単にフェアウェイをキープをさせないためにそう造られているわけだから、選手はその罠にはまらないような攻略ルートを見つけるしか方法はないんです。

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その攻略ルートの1つが“レイアップ”。高い木を避け、なおかつフェアウェイを突き抜けるのを防ぐためにドライバー以外のクラブで確実にフェアウェイに置く方法です。だけど、ミスした時のリスクは大きい。例えフェアウェイをキープできても、ピンまでの残りの距離が長くなるし、曲げてラフに入れた時なんかは、次のショットでグリーンを捉える事が困難になります。

ドライバーか、それともレイアップか。

いずれにせよ中途半端な判断だけは絶対にダメ。その場その場で藤田さんと相談して、確実に振り抜いていけるクラブを選択して行きたいなと思っています。

ラフの長さは例年と同じような感じかな。絶対に出ないようなとんでもない長さではありません。グリーン近くまで持って行けるかどうかを選手に悩ませるような、微妙な長さのラフです。ただ、グリーンは固いですよ。ウエッジでも止め切れるかな?ラフから打つ時やフォローの時なんかは、ピンポジションによっては不可能な場合も出てくるでしょうね。
恐ろしい相手だけど、それが全米オープンですから。

藤田さんにとっては全米オープンは夢の舞台です。毎年ここでどれだけやれるかどうかを試す事が、今の藤田さんのモチベーションなんです。その気持ちだけで、今年もここに来る事が出来ました。

それだけでももの凄い事だけど、全米オープンはこれでもう3回目。夢の舞台ではなく、今度こそは藤田寛之の舞台にします。

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