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レギュラーメジャー初挑戦 井戸木鴻樹「予選通過なら花火大会と森伊蔵」

ビックリ仰天、日本のゴルフ界全体が驚きに包まれたのは5月の終わり。米国チャンピオンズツアーの「全米シニアプロ選手権」で、井戸木鴻樹が日本勢で初めてシニアメジャーを制した。そして同大会での優勝により、今週の「全米プロゴルフ選手権」への出場権を手に。レギュラーツアーのメジャー競技に51歳にして初挑戦する。

2週前に「全英シニアオープン」に出場後、前週は米シニアの「3M選手権」に参戦。疲労はあるが、時差ボケも解消された状態で開幕を迎えられる。それでも相手となるオークヒルCCは7,163ヤード(パー70)。レギュラーツアーの選手であればいざ知らず、シニアプレーヤー、とりわけ飛距離が出ない井戸木にとっては困難を極めるもの。ドライバーショットの精度の高さは相変わらずだが、第2打でフェアウェイウッド、ユーティリティを駆使しても、2オンできないパー4もある。

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「17番(509ヤード)、18番(497ヤード)はムリ!パーは難しい。ずっとパープレーで17、18はボギー、ボギー。1日2オーバーで、予選は通算4オーバー。どうでしょか!?」と、精一杯の目標を設定した。

3連戦となる今大会は開幕2日前から練習ラウンドを開始。6日(火)は藤田寛之石川遼とプレー。そして開幕前日の7日(木)は、スタート時間が重なり、偶然にもルーク・ドナルド(イングランド)と同組でプレーすることに。ドナルドを見たこと、それどころか、その名前すら曖昧に記憶にあっただけで、11年に米国&欧州の両ツアーで賞金王になったことを伝え聞くと「すごいやっちゃな。ナンボ稼ぐねん」と、あっけらかんと言った。

それでも、メジャー覇者としてのプライドがある。「その重みを感じながらプレーしたい」と凛とした表情で言った。そして「予選を通ったら、花火大会。森伊蔵(焼酎)で乾杯したい。決勝ラウンド?酔いがさめてから考えます」。周囲を爆笑の渦に巻き込んだ。「花火も、森伊蔵も買ってない」というのはご愛嬌。笑顔で、そして歯を食いしばってモンスターコースに立ち向かう。(ニューヨーク州ロチェスター/桂川洋一)

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