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「早いと思わなかった」米1年目で初優勝 松山英樹に見えた光景

<相次いだルールトラブルを語る>

ところで、昨年春のプロ転向から今年にかけて、松山にはたびたび「ルールトラブル」の話題がついて回った。

「最初は日本プロ(日清カップ=13年5月)でしたね…。自分の注意不足でした」

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2日目の15番、木の根元の近くでアイアンをソールさせた瞬間にボールがかすかに動いていたが、これに気付かずセカンドショット。ビデオ映像でルール違反が発覚し、2打のペナルティを受けた。

昨年7月「全英オープン」では、優勝争いを演じる中、スロープレーによる1罰打で後退。同組のジョンソン・ワグナーが擁護し、競技委員に猛抗議までしてくれたが「取られたことは仕方がない。時間がかかっている自分が悪い」

「どうしてワグナーがあそこまで抗議してくれたのか? というところもある。僕が、英語を話せないからだけではないはず。ワグナーが最後に抗議を止めたのは(競技委員から)『お前にもペナルティを出すぞ』と言われたからという話も聞きました。それって一種の脅しにも思えた。でもやっぱりね…ペナルティを取られる判断になったのは反省すべき点。遅いなりにプレーに気を付けなくてはいけない」

今年に入り、3月の「WGCキャデラック選手権」ではパターでグリーン面に作ったくぼみを修正せず、後方の組のイアン・ポールター(イングランド)にツィッターで「バカ者」(Idiot)呼ばわりされた。

5月には「ザ・プレーヤーズ選手権」で、ボールマークの位置について、同組のジェイミー・ドナルドソン(ウェールズ)に指摘を受けた(ドナルドソンのルール解釈に誤解があったため、ペナルティにはならなかった)。

「まずドラール(キャデラック)の件は完全に自分のせい。ポールターは本当のこと、見たことを言っているだけ。現にそう(グリーンを)へこませてしまった。あの動作をした自分が悪い。ましてグリーン上で…」

「ジェイミーの指摘については、彼がルールを知らなかったこともあったけれど、それも彼が見たことを言われただけ。でもあのとき『僕はそこまで言われるのか』、『(周りから見ると)そんなにずれてるのか?』と、(他選手に)言われることで気にするようになった。自分がもっと注意してやればよかったんです。普段からちゃんとしてたら、言われないでしょう…。(夏場に)丸山さんに言われたんです。『オレは指摘されたことなんて一度もなかったぞ』って。確かに、それはそうだなあと思った」

相次ぐ事態から、松山は当時、他選手からも完全に“目を付けられていた”存在ではあったのだろう。ただ一方で、プレーヤーズ選手権の一件以降、同様のトラブルから解放されている。その事実もまた、2014年の松山を語る上で欠かせない要素となるはずだ。(取材・構成/桂川洋一)

※インタビュー最終回は大みそかの31日に公開。苦しめられた数々の故障、そして2015年「マスターズ」への意気込みを語ります。

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