「63」のキャンベルが単独首位浮上 石川遼は後退も予選通過
2015年 RBCカナディアンオープン
期間:07/23〜07/26 場所:グレンアビーGC(カナダ)
石川遼 ボギーフィニッシュで後退72位も幸運な予選通過
カナダのグレンアビーGCで開催中の米国男子ツアー「RBCカナディアンオープン」2日目。53位タイから出た石川遼は4バーディ、4ボギーの「72」で回り、通算2アンダーからスコアを伸ばせず72位タイに後退した。複数のアマチュア選手の活躍により、下がった予選カットライン上ギリギリで決勝ラウンドに進んだ。
予選通過の当落線上、通算3アンダーで迎えた最終9番。4Wでティショットを放った瞬間、石川は感触で決勝進出を確信できた。「これでボギーは叩かないだろう…」。しかし、ボールは左からの風にあおられ、右サイドのフェアウェイバンカーへ。「低いはず」と想定していた前方のアゴにピタリとつき、グリーンを狙えなくなった。
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PWで懸命に前に進めたが、残りは68yd。向かい風を受けた3打目はグリーンに届かず、4打目のアプローチはカップをかすめてボギーフィニッシュ。開幕前日に痛めた上半身に違和感を抱えたまま「ショットが良くないのを覚悟していた」という中で4バーディを決めながら、終盤4ホールで2ボギーと失意の展開に大きく肩を落とした。
勝負を左右するほんの些細なボールのバウンド。最終ホール、第1打のキックを「ちょっとついていなかった。しょうがないですね…」と嘆いた。フェアウェイ左の深いラフを一番に警戒し、右サイドに狙いを定めて「バンカーに入っても打てるはず。受け入れると決めていた」だけにショックは大きかった。その一方で「(普段から)もっと細かい精度でティショットを打てれば、自信を持ってフェアウェイの真ん中を狙っていける」と反省する。
それでも、運に完全に見放されたわけではない。4試合連続の予選通過は“他力”で決めた。全組終了時点で72位。上位70位タイまでのカットライン上にアマチュアが4人入ったことで、プロで上位70人までのポジションを確保し、決勝に進んだ。「ティショットが後半に良くなってきたので、決勝ラウンドに行けたら楽しみ」と残してコースを去った石川に、天は味方した。
安心はまだできない。91人が予選を通過したことで、最終ラウンドの人数調整のため、3日目にはセカンドカット(上位70位タイまでが通過)が適用される。石川は同コースで行われた2年前の大会で、このMDFルールにより最終日に進めなかった。3日目は午前7時45分(日本時間25日午後8時45分)のスタート。ビッグスコアが求められる。(カナダ・オークビル/桂川洋一)