不戦で世界1位に戻ったマキロイが登場!松山英樹が予選同組に
2015年 ドイツバンク選手権
期間:09/04〜09/07 場所:TPCボストン(マサチューセッツ州)
新ビッグ3? マキロイ、スピース、デイがそろい踏み
男子ゴルフをめぐる米メディアの報道の中で、今週から“ビッグ3”という言葉が頻出し始めている。ロリー・マキロイ(北アイルランド)とジョーダン・スピースの世界ランク1位を巡る争いに、直近4試合で3勝のジェイソン・デイ(オーストラリア)が絡み、3人で後続から頭1つ抜け出した状況を指す使い方だ。
かつてはアーノルド・パーマー、ジャック・ニクラス、ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)の3人を形容するための言葉だったビッグ3。マキロイら現在の“トップ3”は期待に応え、「ビッグ」と呼ばれる存在感や個性を放ち始めるだろうか?
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今年7月に友人とのサッカーで左足首の靱帯を負傷したマキロイは、3週間前の「全米プロゴルフ選手権」で競技復帰。先週は試合に出ていなかったが、世界ランク1位へと返り咲き、今週の「ドイツバンク選手権」にプレーオフシリーズ初出場する。
「ゴルフはしていたんだけどね。競技ではないけれど」と笑いながら、休みの間の様子を明かしたマキロイ。「世界ランキングを管理している人たちは、僕がホームコースでどんなゴルフをしているか見るべきだって、友達と冗談で話していたんだ。まあ、確かに少し変な感じだね」。
かつてのビッグ3の中で自分は誰にあたるか? と聞かれたマキロイは「ゲーリーかな」と即答した。「彼が一番、背が低いから」と笑いを取ったが、「うん、やっぱりそう。彼みたいに30年近いキャリアをここで過ごせたら、とっても幸せだと思う」と綺麗に締めた。
一方、前週の「ザ・バークレイズ」で、今季3度目の予選落ちを喫したスピース。その試合では、タイトリストの716 AP2プロトタイプアイアンを使ったが、今週は元の714 AP2へと戻している。「先週悪かったのは1Wとウェッジで、アイアンは大きな問題ではなかったんだ。ただ少し見た目が違うから、今シーズンが終わるまで替えるのはやめようと思った」と弁明した。
続けて、ビッグ3と呼ばれることについて問われたスピース。「楽しんでいるよ」と受け止めてから、冷静に切り返した。
「以前はビッグ1だった。マスターズが終わってビッグ2になった。リッキー(ファウラー)がプレーヤーズを勝ってビッグ3になった。全米が終わってビッグ2。ジェイソン(デイ)が4試合で3勝してビッグ3。僕はただこの“ビッグなんとか”というのに留まっていられることを願っているよ」。
最後に登場するのは、現在最もホットな男デイだ。「今、とても良いゴルフをしていることは確かだ」と自ら認めながらも、マキロイ、スピースの2人については「自分が追い求めている2人」と定義している。「まだ、彼らより少し後れをとっている。そう考えると、もっと頑張らなくちゃと思えるんだ」と、それがまたデイの闘争心に火をつけるのだという。
「ビッグ3? みんなそのことを言っているんだろう?」とデイ。「そう言われるのは、本当に嬉しいことだよ。そういうプレーヤーになりたいとずっと思ってきたけど、自分がそうだと思ったことはまだ一度もない。ジョーダンやロリーのような選手たちと同列にくくられるなんて、思いもしなかったよ」。
今大会が“新ビッグ3”伝説の1ページ目となるのか? 米ツアー恒例の優勝予想では、1位:デイ、3位:スピース、6位:マキロイという予想だ。(マサチューセッツ州ノートン/今岡涼太)