フィル・ミケルソン、生涯グランドスラムへ 2年ぶりの挑戦
2017年 マスターズ
期間:04/06〜04/09 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
背後には“グリーンジャケッツ” スピース&ミケルソンが4差にピタリ
◇メジャー第1戦◇マスターズ 2日目(7日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7435ヤード(パー72)
初日に7アンダーをマークしたチャーリー・ホフマンの「75」の急ブレーキにより、リーダーボードは一気に混戦になった。通算4アンダーで首位に並ぶリッキー・ファウラー、セルヒオ・ガルシア(スペイン)、トーマス・ピータース(ベルギー)、ホフマンはいずれもメジャー未勝利。2打差のウィリアム・マクガートは大会初出場。彼らを追うリーダーボードのすぐ下には、既にグリーンジャケットを持つ歴代覇者たちがつけている。
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1992年大会優勝の57歳、フレッド・カプルスら4人が通算1アンダー6位。通算イーブンパー10位のジョーダン・スピース、フィル・ミケルソン、アダム・スコット(オーストラリア)は、いずれも2010年以降のチャンピオンだ。
キャリアで出場した「マスターズ」直近3大会で、2位、優勝、2位の成績を残しているスピースは、初日に15番(パー5)で第3打を池に入れるなど「9」を叩いて出遅れたが、この2日目に「69」で回った。「きのう(首位と)10打差になったのはガッカリしたけれど、最後の方でパッティングストロークに自信がつかめた」と初日も消沈したわけではなかった。「きょうはバックナインで全ホールパーオンできた」。パット、ショットへの好感触が日増しに大きくなっている。
ミケルソンは「71」「73」とスコアは安定しているが、連日の強風にお疲れモード。「パッティングにも影響があるほどの風。本当に疲れたから、きょうは早く帰って休む」と息をついた。「でもパットの調子自体はとてもいい。週末にチャンスがある」。47歳で飾る大会通算4勝目は、ジャック・ニクラスの最年長優勝記録(46歳)更新となる。
スピースの言葉には、やはり優勝した経験からくる自信が漂う。「この状況は2014年と2016年に似ているね。コースはどんどん乾いて、グリーンもスピードが出てくるはず。しびれるパットが増えてくる。ショットのバウンドも大きくなることを考えたい。だんだんと全然違うコースになっていくはずだ」
4打差を追うムービングデー。スピースとミケルソンは3日目、2サムの同じ組でプレーする。チャンピオン同士の相乗効果によるビッグスコアは、上位にいる選手にとっては何より怖い。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)