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「パットが入ればビッグスコアも」松山英樹は最終盤に失速

◇米国男子プレーオフ第2戦◇デルテクノロジーズ選手権 3日目(3日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇パー71(7342yd)

降りしきる雨の下で、悔しさを押し殺した。最終9番。松山英樹の1.5mのパーパットはカップに蹴られた。上がり2ホールで連続ボギー。3バーディを奪って47位から通算イーブンパーの36位に浮上したが、「(パットは)良い感じで打ててはいたけれど…」と表情を曇らせた。

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「全英オープン」をほうふつさせる厚い鉛色の雲が空を覆ったムービングデー。気温15度まで冷え込む中で、「(天候は)影響はなかった」と松山は序盤からギアを上げた。前年から距離を49yd伸ばした前半12番。フェアウェイ両サイドに構えたバンカーの圧迫感をものともしない285ydのティショットを放つと、左のファーストカットからピン左下5mにつけてバーディを先行させた。

15番では2mのバーディパットがカップ右フチに蹴られたが、ピン右下から7mのフックラインを読み切ったスタジアムホールの16番(パー3)で2つ目。防寒具を着込んだ観客から声援を受けた。

17番では、ピン上10mのスライスラインをわずかにそらして左足を挙げて天を仰いだ。折り返し後の1番では傘をたたく雨音が強まる中、3mのバーディチャンスにつけた。ストレートラインに乗ったボールは、カップの左わずか数センチで止まった。風が一吹きすれば転がり落ちそうなほどの距離だったが、動かずタップインパー。

「途中までは(パットは)良かったと思う。でもなかなか入ってくれなかった…」と、もどかしさが募った。3打目を1.5mにつけた2番(パー5)で3つ目を奪ったが、パーを並べた後の終盤8番からが落とし穴だった。ティショットを深い右バンカーに入れて2mを外して初のボギーを喫すると、9番でも落とした。

悔しさの残る終わり方だったが、前進もあった。フェアウェイキープ率は3日間で最高の78.57%で、全体10位。「徐々に良くなりつつあるかなって感じ」と前週から苦しみ続けた持ち前のショット力は復調傾向にある。「パットが入ればビッグスコアも出せると思う。あしたもう一日同じことをやって、どういう結果が出るか楽しみはある」と視線を上げた。(マサチューセッツ州ノートン/林洋平)

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