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2018年 トラベラーズ選手権
期間:06/21〜06/24 場所:TPCリバーハイランズ(コネチカット州)

微調整済みの3本ウェッジが活躍 バッバ・ワトソンの優勝セッティング

バッバ・ワトソンはティショットの圧倒的な飛距離と自在に曲げるアイアンショットで知られているが、「トラベラーズ選手権」の72ホール目では、巧みなロブウェッジのタッチで違いを見せつけた。

ワトソンはピンのグライド2.0ウェッジを使用している(しばしの間、同社の新しいグライド フォージドを試用)。ワトソンの使用する3本のウェッジの実際のロフトは、51.6度、55.3度、そして62.8度となっている。シャフトはトゥルーテンパーのX100シャフトだが、長さはワトソン仕様に1.5インチ長く、グリップは左手が14巻き、右手が12巻きの極太仕様になっている。最終ホールでは、73ヤードを62.8度のロブウェッジでタップイン圏内に寄せ、見事「63」をマークして優勝に結びつけた。ワトソンはウェッジのソールにグラインドを施さないことでも知られており、これはグラインドによるウェッジ形状の完全なる再現性の難しさを嫌うワトソンが標準的な形状でプレーの仕方を体得していることに起因する。

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ここでもタイトリスト プロV1xボールが「トラベラーズ選手権」優勝に寄与したことは見逃せない。ワトソンはボールをタイトリストからボルビックに変更した2016~17年シーズンを不本意な形で過ごしたが、昨年11月に「自分が慣れ親しんだ物に戻そうと思うので、タイトリストでプレーすることになる」と述べて使用するボールをプロV1xに戻した。

ワトソンのバッグにある他のクラブもきっちりと仕事を果たした。ワトソンのパッティングのストローク・ゲインドは.807とまずまずの数字であり(日曜は見事1.649をマーク)、ワトソンはピンPLDパターでこの成績を残したのだが、このパターのロフトはワトソンがオフシーズンに行った実験の結果を受けて4.5度にセットされている。「マスターズ」2勝のワトソンは、過去には2.5度までパターのロフトを立てたことがあるが、ロフトを寝かせる必要があるとの判断を下した。

更に、ワトソンはピンク色のピンG400 LSTドライバーをTPCリバーハイランズで貴重な戦力として使用。この44.5インチのドライバーは元々8.5度だったロフトを7.6度に立ててあり、通常より半インチ長いGrafalloy BiMatrxシャフトが刺さっている。ワトソンはドライバーも極太使用のグリップを使用しており、左手は15巻、右手は13巻する仕様となっている。ワトソンは近年、ドライバーのスピン過多に悩まされて来たが、LSTモデルへ変更することで、大幅にスピン量を抑制することに成功した。なお、ワトソンは今週クロムウェルで311.8ヤードの平均飛距離を記録した。

ワトソンはオーガスタナショナルで2度目の優勝を遂げた時と同じピンのS55モデルを使用して、72ホール中56ホールでパーオンに成功した。アイアンセットは標準に比べて0.5インチ長めで、ワトソンの好むターフの抜けを実現すべく、ヒール側が極度に削られている。また、ワトソンはライ角が常に正確であるよう留意している。以前、ワトソンはテストしたアイアンで過度にフックが出た際、ライ角を1度アップライトにするようリクエストしている。

とは言え、今回はワトソンのバッグに入っているパター以外で最も短いクラブが、彼による3度目の「トラベラーズ」制覇の立役者となったのである。

使用ギア一覧
ドライバー: ピンG400 LSTドライバー(7.6度)
シャフト: Grafalloy BiMatrx
フェアウェイウッド: ピンGフェアウェイウッド(3番、13.2度)
アイアン: ピンiブレードアイアン(2番)、ピンS55アイアン(4番?PW)
ウェッジ: ピン グライド 2.0 ウェッジ(51.6度、55.5度、63度)
パター: ピンPLD
ボール: タイトリスト プロV1xボール

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