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2013年 AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ
期間:02/07〜02/10 場所:ペブルビーチGL他(カリフォルニア州)

AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ3日目 レビュー

スネデカーは2週前の「ファーマーズ・インシュランスオープン」で、優勝したタイガー・ウッズに7打差をつけられ最終日を迎えた。また先週の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」では同じくフィル・ミケルソンに6打差をつけられて最終日に入った。

今季は優勝こそしていないものの、2週連続2位フィニッシュで、いま最もホットな選手のスネデカー。彼は大会3日目、4連続バーディを含むトータル4アンダー「68」で首位タイ。優勝を視野に入れて最終日を迎える。また、31歳のルーキー、ジェイムス・ハーンも同じくトップタイで大会をリードしている。

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「明日(の最終日)は誰にもわからないけど、今はとてもいい位置にいると思っているよ。そして最終組で誰と一緒にラウンドしようとも、十分に準備をして最終日を迎えるつもりだ」と、ここ直近9ラウンド連続で60台をマークしているスネデカーは語った。「まぁ最終組や、その前の組にどの選手が来ようとも、ツアー優勝に関しての経験は僕に一日の長があるからね」。

しかし過去の経験が、最終日のラウンドを容易にすることはない。スネデカーは3日目のラウンド後、テレビの収録を終えると練習グリーンに直行した。彼は上がり2ホールを含む10フィート以内のバーディパットを4度も外したことに苛立っているようだった。スネデカーと最終組を回るのは、ジェイムス・ハーン。彼はスパイグラス・ヒルコースを3連続バーディで締めくくり「66」をマーク、自身初となる最終日の最終組で日曜日を迎える。彼ら2人は「202」の12アンダーで首位。高速グリーンのモンテレーペニンシュラコースで「64」をマークしたクリス・カークに1打差をつけている。

ペブルビーチコースを回ったミケルソンは、最終ホールで躓き、大きくスコアを落とした。パー5の18番ホール。前年王者の放ったティショットは、崖を越えビーチまで転がった。ミケルソンはボールを探しに行き、ボールは辛うじてプレーできる状況にあった。彼の右足はバランスを崩し、後ろに倒れそうになったが、両手でバランスを取った。

ペブルビーチ名物ともいえる、特にセレブ達に多く見られるトラブルショット(ちょっぴりおかしな動作)は、インターネットなどで広まることだろう。「僕はラッキーだったよ。ケガせず済んだからね」とミケルソンは話す。身体のケガはなかったものの、精神的にはどうだろう。次の一打を太平洋に打ち込み、このホールをトリプルボギーとしたミケルソンは、トップと11打差となった。大会記録に並ぶ5度目の優勝は、残念ながら絶望的だ。

ミケルソンの連覇がなくなった今、我々の注目は、直近18ラウンドで60台を15度も記録しているスネデカーに集まっている。先週の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」の後半9ホール、バーディラッシュでスナイダーを突き放し優勝したミケルソンは、スネデカーのことをよく見ている。「彼はここ数週間、とても良いゴルフをしている。今週こそは彼の週になると思うよ」。とミケルソン。「しかし最終日のペブルビーチは色々なことが起こるもの。優勝するためには、彼は明日も良いラウンドをしないとね。彼も十分に理解しているだろうけど、自ら積極的にプレーすることが重要だよ」。

昨年のミケルソンは、6打差をつけて最終日を迎えた。ところが今年は土曜日を終え、6打差以内に24人もの選手がひしめく大混戦だ。その中にはレティーフ・グーセン、全米オープン覇者であり、大会を通じてのぺブルの最少スコア「65」だったウェブ・シンプソンらもいる。

土曜日のペブルビーチは太陽がキラキラと太平洋を照らし、気温は摂氏10度を超えるゴルフ日和となった。スネデカーの快進撃は、6番(パー5)から始まった。3番ウッドで2オンに成功し、2パットでバーディとすると、続く7番でも10フィートのバーディパットを決めた。続いてコース難度の最も高い8番(パー3)では、7番アイアンでベストショットを放ち、ピンそば5フィートにつけバーディ。9番でも8番アイアンでピン横4フィートにつけ、バーディラッシュとなった。彼はその後もパットで大叩きすることなく、結果「68」でホールアウトした。

彼はここ9ラウンドを平均「67.8」の好スコアで回っている。これまでとの大きな違いはドライバーだ。彼は、苦手としていたドライバーを強みに変え、昨季の「ザ・ツアー選手権」で優勝し、フェデックスカップを手中に収めた。そしていま、彼は安定したロースコアを武器に優勝を狙っているのだ。「チャンスがある時に勝ちたいと思うね。なぜなら1年の中で、優勝を狙える状況に身を置けることは何度もないからね」。「ここ数週間、何度か勝機はあった。でもそれらはベストチャンスではなかったのかもしれない。今週はとても大きなチャンスだ。だからこのチャンスは、しっかりと掴まないといけないと思っているんだ」。

スネデカーは、上がり2ホールを含む4ホールで10フィート以内のバーディパットを何度も外してしまった。17番のバーディパットはラインを大きく読み違えた。18番の8フィートのバーディパットはショートさせてしまった。「最後の2ホールは、本当に自分自身に苛立ったよ。ここまで我慢のゴルフで良いショットが打てていただけに、余計にね」と、スネデカーは語った。「あのパットは回りの選手がどうこうではなく、もっと自分に余裕を持って打つべきものなんだ」。

ところで、今大会、いかなる環境にも対応して成長しているのは、ハーンだろう。取り立てて実績のないハーンは「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」の16番のバーディで見せた「ガンナムスタイル」のダンス(韓国人歌手サイのヒットソングの振付)で知られるゴルファーだ。「僕は、来週のトーナメントには出場しない。だからこのままトップ10フィニッシュ出来たとすれば、それすら十分に素晴らしいことだよ」とハーンは謙虚。「本音を言えば、僕は来週だってツアーに出場したい。でも今は、地球上で最もホットなゴルファーのブラント・スネデカーからいろんなことを学ぶよ」。

ハーンは今、注目を集めつつあるルーキーだ。彼はスネデカーより1歳年上ではあるが、かなりユニークな道のりを辿って米国ツアーにたどり着いた。カリフォルニア大学を中退した彼は、広告代理店で働き、不動産業者の資格を取得し、ノードストローム(大手デパート)で靴の販売員もしていた。「今はとても良い精神状態で、プレーできているんだ」とハーン。「心地よい感覚と共に、ゴルフを楽しめている時は、決まってベストなゴルフができるんだ。ここ数年、ゴルフに向き合う自分の姿勢が良かったのだろうね。過度なフラストレーションを溜めず、その瞬間を楽しむことに集中しているんだ。いつも言っているけど、PGAツアーメンバーとして各地でラウンドすることは最高の経験さ」。

情報提供:PGA TOUR

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