<佐渡充高の選手名鑑 68>ロバート・ガリガス
2013年 タンパ ベイ選手権
期間:03/14〜03/17 場所:イニスブルックリゾート(フロリダ州)
ゴルフ界の大記録に迫るタイガー・ウッズ
再出発の準備が整った!?WGCキャデラック選手権での勝利
「彼なら十分、可能だと思うよ」
9日前、73歳のジャック・ニクラスは、彼が長年保持しているメジャー4大大会通算18勝の記録に関して、タイガー・ウッズなら早かれ遅かれ破る時が来るだろう、との声明を改めて表明した。彼はこれまで大きな声明を発表する際や、友人たちを風刺するときに、ニクラスの金字塔をたびたび脅かすようなメッセージを発信してきた。
<< 下に続く >>
37歳のウッズは、4大メジャーでの14勝目となる2008年の全米オープン以来、メジャー大会の優勝から遠ざかっている。タイガーに記録を破られるのでは?と聞かれたニクラスは、こう答えた。「タイガーのほうが優れているよ」。
WGCキャデラック選手権の日曜日、ニクラスがタイガーにエールを送った1週間後、ウッズは優勝を遂げた。鉄のように固く、こんがり焼かれたクッキーのようなグリーン状態だったにも関わらず、タイガーはショット、ピッチング、チップショット、パットすべてで隙のないプレーを披露した。さらに高いレベルのプレーを真剣に追求する中、スランプから抜け出したタイガーにとっては、あたかもニクウスの金字塔に向かって再出発する準備が整ったことを知らしめるかのようなタイミングでの優勝となった。
タイガーは3年前、本格的なスイング改造に乗り出した。現在はパートナーを解消したが、当時のインストラクターだったショーン・フォーリー氏と共に真剣に取り組んだ。ブラッシュストロークを完全に取り除くことはできなかったが、新しいスイングを繰り返し、体に染み込ませ、同化させ、タイガーは自分のものにしていった。
タイガーの普段のコメントは飾り気がないが、ウッズがゲームについてコメントをする時は、強かった頃の自信がにじみ出ているようだった。
「とてもシンプルなこと。上達したいと思っているだけだよ。自分のゴルフが効率的になっていると思えるし、スタートからフィニッシュまで大きな波がなくなったんだ。ショーンと練習したことは、本当に満足しているよ」。と、彼は言った。
タイガー同様、シンプルなコメントを述べたのはニック・ファルド。彼は1987年からの9年間で6度の4大メジャー大会優勝を達成した名手だ。彼は全盛期に、こんな名言を残している。