パワーランキング/ザ・バークレイズ
2013年 ザ・バークレイズ
期間:08/22〜08/25 場所:Liberty National Golf Club
4週間にわたる興奮、ドラマ、予測不能の事態が「ザ・バークレイズ」で幕を開ける
By Helen Ross, PGATOUR.COM Chief of Correspondents
ジャージーシティ、N.J ? 現在のフェデックスカップポイントの構造上、木曜日の「ザ・バークレイズ」から始まる4試合のプレーオフシリーズで、ひとつ明確なことがある。
最終戦である「ザ・ツアー選手権byコカコーラ」を、ポイントランキング上位5位以内で迎える選手たちは、自身の運命を自らの手で切り開くことができる。
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そして、最近のプレーオフの歴史を紐解けば、もう1点ほぼ確実なことがある。
プレーオフ最初の3試合のいずれかで優勝すれば、最終戦が行われるイーストレイクGCをトップ5以内で迎えることができるだろう。
プレーオフでのフェデックスカップポイントは、PGAレギュラーシーズンの5倍付与されるので、「ザ・バークレイズ」「ドイツバンク選手権」「BMW選手権」の勝者は、フェデックスカップタイトルを勝ち取る確率を格段に向上させることになるだろう。それぞれの優勝者は2,500ポイントを獲得することができ、それは今週のリバティ・ナショナルGCの出場者(現在のポイントランキングで84位以上)の3分の2が、現在のポイントランキング1位であるタイガー・ウッズを上回ることを意味する。
ウッズは自身が今週勝つことが出来なければ、ポイントランキング1位の座を守れないことを理解している。彼はまた、ポイントランキングトップ5にいることの重要性も知っている。
「どうなるか、興味深いね」とウッズ。「基本的には、ツアー選手権を上位5位以内で迎えるためにプレーすることになる。そこで勝てば、プレーオフのチャンピオンになることを意味するからね」
これこそ、今後5週間に渡って何度も聞くであろうトップ5でいることの重要さだ。
「BMW選手権」のあと、フェデックスカップポイントはリセットされるが、上位5位までの選手は、もしイーストレイクで勝つことができれば、フェデックスカップタイトルと、1,000万ドルのボーナスが保証される。その他の25選手については、他の選手の助けが必要だ。彼らにとって好都合に、リーダーズボードが落ち着かなければならない。
これは、トップ5以外の選手がフェデックスカップタイトルを獲得することができない、ということではない。11年、ビル・ハースは25位で「ザ・ツアー選手権」を迎え、プレーオフの末にハンター・メイハンを破って優勝し、フェデックスカップタイトルも手に入れた。もしくは、10年にジム・フューリックが両方を手に入れたとき、彼はランキング11位だった。
しかし、物事はいつもそう思い通りに運ぶわけではない。09年のフィル・ミケルソンにとって、そうだったように。
彼は、14位でイーストレイクに来て、優勝した。だが、「ザ・ツアー選手権」を1位で迎えたウッズが、その試合で2位となり、フェデックスカップタイトルを獲得した。ウッズがもし7位以下でフィニッシュしていれば、ミケルソンがその年のフェデックスカップチャンピオンとなったのだが。
だからこそ、トップ5でいることに意味がある。しかし、5倍付与されるポイントの価値は徐々に小さくなっていく。プレーオフ開幕時、125選手がいるときのポイント変動は激しいが、コンウェイファームでの「BMW選手権」終了時の30人の生き残りに対しての影響はより小さい。
過去3度の例と同じく、ウッズは「ザ・バークレイズ」をポイントランキング首位で迎える。ウッズは自身3度目となるフェデックスカップタイトル獲得を目論んでいるが、興味深いことに初めて、彼だけがことさら重要なランキングトップ5にいる歴代フェデックスチャンピオンではない。
昨年のフェデックスカップチャンピオン、ブランド・スネデカーは現在ランキング3位で、既にイーストレイクの出場権を獲得している。現フェデックスカップチャンピオンが、「ザ・ツアー選手権」でタイトル防衛に挑むのは、初めてのことになるだろう。
11年にフェデックスカップタイトルを獲得したハースは、もう少しでイーストレイクに戻れるところだったが、2枠届かなかった。だが、彼は現在5位につけている。その他は、マット・クーチャーが2位、ミケルソンが4位だ。
ハースはプレーオフまでに1勝と、安定した9度のトップ10入りを果たしている。この数字はツアートップ。スネデカーが同8回で続いている。
ハースは一種切迫した空気を感じている。
「多分、この先数週間での僕の目標は、今の位置から落ち過ぎないようにすることだろう。なぜなら、それは起こりえることだから」とハース。「もしうまくやらなければ、誰かに追い越されてしまう。目標はイーストレイクにできるだけ上位で行くこと。それがすべてだよ」
「自分が勝った年は、25位だったけど偶然うまくいった。そんな下位になって、偶然に身を委ねるようなことにはなりたくない。アトランタ(ザ・ツアー選手権)では、自分の力で道を切り開きたいし、そのために出来るだけ上位にいたい」
現在のポイントの仕組みとなった初年度、09年のシナリオを考えてみよう。
ヒース・スローカムは「ウィンダム選手権」で予選落ちをしたあと、アトランタの自宅でPGATOUR.COMの暫定順位を見ながら、彼が09年の「ザ・バークレイズ」に出場できるかを見守っていた。彼は124位だった。そして、リバティ・ナショナルで優勝して、ランキング3位へと急浮上を果たした。これは、プレーオフ史上で最大の躍進として現在も記録に残っている。彼はその後の「ザ・ツアー選手権」を5位で迎え、最終的には8位で終えた。
スローカムだけが、唯一の変化だったわけではない。その年は「ザ・バークレイズ」をトップ5で迎えた選手のうち3選手が、3週間後の「BMW選手権」が終わった時もその位置にいた。その数は、10年は1人、11年は2人、12年も2人だった。
だから、我々はプレーオフに関してもう一つの事実を付け加えた方がよさそうだ:「ザ・バークレイズ」をトップ5で迎えたとしても、それは何も保証しない。プレーオフでもなお、その地位を維持するためにプレーしなければならない。
実のところ、優勝だけがアトランタで誰もがうらやむ“自らの手で運命を切り開く地位”を手に入れる手段ではない。過去4年の間、少なくとも1人以上のプレーヤーが、「ザ・ツアー選手権」のトップ5を、プレーオフでの優勝無しに迎えている。
フューリックは09年に「ザ・バークレイズ」で15位タイ、「ドイツバンク選手権」8位タイ、「BMW選手権」で2位タイに入って、それを実現した。ポール・ケーシーは10年(12位タイ、25位タイ、2位)に、クーチャーは11年(2位、25位タイ、22位タイ)に同じことを成し遂げている。
昨年、ミケルソン(38位タイ、4位タイ、2位タイ)とスネデカー(2位、6位、37位タイ)は、安定したパフォーマンスでトップ5に入っている。
なので、プレーオフの最初の3試合で良いプレーをすることは、自身にチャンスを与えるという意味で重要だ。だが、一度イーストレイクに向けてそれを達成したとしても、そこで再び良いプレーをしないといけない。ロリー・マキロイが良い例だ。彼は1年前、「ドイツバンク選手権」と「BMW選手権」に優勝したが、「ザ・ツアーチャンピオンシップ」で10位タイに終わり、フェデックスカップポイントではスネデカーについで2位に終わった。
最低限の事実としては、4つの偉大なゴルフコースでの4試合が残されているということ。世界のベストプレーヤーがそのフィールドにいるということ。緊迫した、独特の空気がフェデックスカッププレーオフには満ちている。
「この雰囲気に興奮しないとしたら」とハース。「なにかが間違っているよ!」
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