ジム・フューリックは54ホールを終えて1打差のリードを保った状態で、土曜日の夜を過ごした。そして彼は、もう1日同じことをしなければならない。

とはいえ、彼にとって都合の悪いことではないだろう。

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大雨が降り注いだ日曜日のコンウェイ・ファームGC。2度の長い中断を経て、最終的に米東部時刻午後5時、この日のプレーは中止となった。優勝を争うフューリックとスティーブ・ストリッカーを含む11組は、まだ最終ラウンドをスタートしていない。

ピック・クリーン・アンド・プレース（拾い上げたボールを拭いて元に戻せるルール）も適用されることなかったこの日。フューリックは雨に濡れたコースを見ながら、1度もスイングすることなく、屋内でNFL観戦を楽しんでいた。

「他の誰もと同じように、早くコースに出てプレーしたいよ」とフューリック。「ただ、この雨の中では誰もプレーしたくはないし、悪天候のコースで汚れたくはないね」。

「1日中座っていたのは、僕にとっては良かったと思う。もしコースに出ていたら1、2ホールで中止になっていただろうし、それでは拍子抜けだよ」。

最終ラウンドは米東部時間の月曜日午前9時に再開され、フューリックと彼を追うストリッカーの最終組は10時40分頃のティオフが予定されている。天気は回復に向かうと予報されており、これ以上の延期はなさそうだ。

「朝方に少々にわか雨が降るかもしれないが、明日は大体晴れ間が広がりそうだ」と、PGAツアーの競技ルール＆大会運営部門の副会長であるスラッガー・ホワイト氏は述べた。「日が進むに連れて天気は良くなっていくよ」。

日曜日が1日無駄になっただけに、リーダーボードで上位にいる選手達にとっては良いニュースだろう。

「早くプレーしたかったから、残念だよ。これはプレーオフだし、残す大会はあとひとつなんだ」フューリックと2打差の単独3位につけるブラント・スネデカーは話した。「早くコースに出て、予定通りにラウンドしたいよ」。

「でも、明日プレーできることは楽しみだね」。

ストリッカーは、こう話していた。「この状況の中でプレーしなかったことは、結果的に良かったと思う。この寒さと雨で、誰にとっても厳しいコンディションだった。中途半端にスタートしてすぐに戻るなんてことをしなくて済んだので、それは良かったよ」。

もちろん、天気予報が当たらないこともある。ホワイト氏と大会スタッフ、選手、そしてファン達は、日曜日にそのことを学んだ。

90%の降水確率が予報されていたとはいえ、大会スタッフは1インチ（約2.54cm）に達しようかという雨量は想定していなかった。午前11時から3時間31分中断した後、プレーは一度再開したが、57分後に再びの豪雨によりプレーは続行不可能となった。そして92分の待機後、この日の中止が決定した。

「自然が我々に休みを与えたのでしょう」とホワイト氏は述べた。

パー4、3番のグリーンは、1日中トラブルが起きていた。9番、10番、そして12番も午後には水浸しになっていた。

今回のBMW選手権は、月曜日に決着する今季3度目の大会となる。同時に、このフェデックスカッププレーオフで2週連続の月曜フィニッシュだ。このうちドイツバンク選手権は、もともと最終ラウンドをレイバー・デー（労働者の日）の月曜日に設定していた。

日曜日に最終ラウンドを終えた選手は6名で、うちひとりはダスティン・ジョンソンだ。最終ラウンドを1オーバー「72」で回り、通算9オーバーとしたジョンソンは現時点で63位タイとなり、ポイントランキングで30位に落ちる見込みだ。

来週のプレーオフ最終戦「ザ・ツアーチャンピオンシップ byコカコーラ」に進むランキング上位30人から弾き出されてしまうのか、ジョンソンは明日の結果を待つしかない。

「次に進めたら嬉しいけど」とジョンソン。「もしダメならまた次回という話さ」。

プレーが再開すれば、リーダーボードとフェデックスカップランキングはいずれもすぐさま動くことになる。この状況に臨機応変に対応出来る選手が、チャンスをものにするだろう。

「なるべく早くコースの感触を掴み、戦い方を考えるよ」通算10アンダーの単独4位でスタートするザック・ジョンソンは話した。そのすぐ後ろには、9アンダーで単独5位のタイガー・ウッズがいる。

「出来る事は限られているよ」とザック。「もう少し攻めていっても良いかもしれないけど、コースの状態には注意しなければ。このコースでは、あまり攻め過ぎると墓穴を掘るかもしれない」。

「考えなければいけないことのひとつに過ぎないが、早い段階でグリーンの速さを掴めると良いね」

54ホールを終えて首位に立った直近5つの大会でいずれも勝利を逃しているフューリックは、今回のチャレンジを楽しみにしている。米国ツアータイ記録の「59」をマークした金曜日を含む最初の3ラウンドでは、乾いた速いコースでスコアを稼いだが、明日は雨で湿ったコースで戦わねばならない。

「コースが上手いこと乾いてくれると良いけど」とフューリック。「明日は全く別のコースになるだろうね。今週はずっと硬くて速いコースだったけど、今日の雨によって明日はそうではなくなるだろう」。