松山英樹が2試合ぶりに参戦 “グリーンマイル”初挑戦
2014年 ウェルズファーゴ選手権
期間:05/01〜05/04 場所:クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)
パワーランキング:ウェルズファーゴ選手権
2014/04/29 16:34
By Rob Bolton, PGATOUR.COM
「ウェルズファーゴ選手権」の関係者たちはこの1年で完璧以上とも言えるほどの準備を進めてきた。今大会は回数を重ねる毎に大きく、素晴らしいものになっているのだ。そのため、見事優勝を勝ち取った選手に用意された賞金はただものではない。シャーロットにあるクエイルホロークラブの8番と10番のグリーンは一時的に問題を抱えていただが、それがきっかけとなり速やかに大きな変更が施されている。
昨年大会直後に、ベント芝から超短小性のバミューダ芝に取り替えられた。天候とトーナメンント仕上げへの耐久性を考慮して申し分がないという判断だった。特にこの地域は寒暖差が大きく、天候の影響を受けやすいのだ。
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パインハーストNo.2コース(ノースカロライナ州)も、この夏の「全米オープン」男女大会後に超短小性のバミューダ芝へと移行することが決まっている。パインハーストコースはこのほど、男子大会で全長7,562ヤードと発表されたが、奇しくもこれはパー3が4ホール、パー5が4ホールと標準仕様のパー72で行われる今大会のクエイルホローと全く同じ距離だ(パインハーストNo.2コースで行われる全米オープンはパー70)。
クエイルホローの16番から18番、通称“グリーンマイル”と呼ばれる上がり3ホールは、計70ヤード距離が延長された。17番ホール(パー3)は23ヤード長くなり、221ヤードとなった。しかし一番大きく変化したのは16番ホール(パー4)である。ホスピタリティ施設を確保するため、フェアウェイが80ヤード左に移動。ティからグリーンにかけての景色が変わっただけでなく、距離も21ヤード長くなって508ヤードとなった。通称“グリーンマイル”のパー4、3、4の上がり3ホールは、2013年大会の平均ストロークが+0.818。それぞれのホールは、過去11大会でいずれも難関ホールのトップ6に入っている。
6年間の平均スコアは「73.043」で、クエイルホローはメジャーではない大会で2番目に難しいパー「72」のコースだ。昨年大会では51.73%とツアーワースト5位だったフェアウェイキープは困難で、5年連続のワースト5位入り。興味深いことに、ティショットの飛距離も274.6ヤードと大幅に縮まっている。寒い気候、そして北東の風が大きく影響し、通常より約20ヤード以上も短くなったのだ。
約600平方メートルのグリーンは、コースセットアップの中では非常に簡単な最終試験のようなもの。昨年大会の出場選手平均は64.33%(ランキング19位)、しかしファーストパットの平均距離は2番目に長く12メートル弱。スクランブル率(パーオンできなかった選手がパー以上でホールアウトする率)は53.90%(10位)であった。
メジャー大会のレイアウトを思わせる作りになっているように感じるが、それは2017年の「全米プロゴルフ選手権」をクエイルホローで開催する準備を整えているためである。3月18日には、タイトルスポンサー契約を2019年まで引き伸ばすことが発表され、2017年のウェルズファーゴ選手権はノースカロライナ州ウィルミントンにあるイーグル・ポイントGCで開催されることとなった。引く手あまたの人気大会となった証拠だろう。
日曜の夜から南部を襲っている激しい嵐は、木曜の朝までにはシャーロット一帯を抜けると予想されている。それがすぎれば、雲の流れも落ち着き、素晴らしい天候となるそうだ。最高気温は摂氏21度ぐらい。西もしくは南西からの風は、156人の選手たちの試練となるかもしれない。
パワーランキング:ウェルズファーゴ選手権
1、 ロリー・マキロイ
2010年この場所で成功をおさめて勝利を挙げ、2012年大会ではプレーオフで敗戦。昨年大会では10位タイ。コース記録の「62」を持っている。ヒューストンとマスターズでトップ10フィニッシュ。
2、リー・ウェストウッド
今週は波に乗りたいところ。ヒューストンで17位タイ、マスターズでは7位。直近2年では5位タイ(2012年)、4位タイ(2013年)。
3、フィル・ミケルソン
勝利はなくとも常に今大会注目の選手。過去10大会全て予選通過、7度トップ10入りを果たしている。2013年大会では3位フィニッシュ。
4、ジム・フューリック
9度出場し4度トップ10入り、最近では2010年に7位タイフィニッシュ。直近4大会でトップ20を外していない。ハーバータウンでの7位タイを最後に休暇に入っていた。
5、ロバート・カールソン
地元に住んでいるも米国ツアーメンバーではない選手。昨年大会で4位タイ。今シーズン出場3試合では全てトップ15入り。最近ではモロッコで11位タイ。
6、J.B.ホームズ
ニューオーリンズでメジャー大会11位タイ、直近5試合中、4度目のトップ20位入りとなった。2011年大会で9位タイ。
7、ジミー・ウォーカー
フェデックスカップポイントトップの彼は、マスターズ初出場で8位タイに着き、そこから2週間休暇を経て復帰。今シーズン5度のトップ10フィニッシュ。昨年大会は22位タイ。
8、ジャスティン・ローズ
クエイルホローで過去5大会プレーするもトップ25以上に一度も入れず。しかし今シーズン直近4大会中、ニューオーリンズでの8位タイも含め、3度トップ15入りを果たしている。
9、リッキー・ファウラー
チューリッヒクラシックでは予選通過こそ逃したものの、2012年のウェルズファーゴ選手権ではしっかりとしたパフォーマンスを発揮し、ギリギリで出場権を確保した。過去2大会でトップ10入り。
10、ブライアン・ハーマン
11大会で予選通過し4度のトップ10入りを果たした。ハーバータウンで7位タイ、昨年大会でトップ10フィニッシュ。
11、ジェイミー・ドナルドソン
クエイルホロー初出場。マスターズを14位タイでフィニッシュしたあと、2週間の休暇を取った。直近14大会中、ツアーをまたぎ8大会でトップ15入りを果たしている。
12、ケビン・ナ
直近7試合中、2度予選通過を逃すも、5度のトップ20入り。クエイルホローでは2010年に14位タイ、2011年大会で5位、平均スコア7位。
13、ウェブ・シンプソン
ここ3ヶ月トップ45入りを果たしていないが、彼はクエイルホローのメンバーであり、2012年大会には4位でフィニッシュした。
14、ライアン・ムーア
2012年大会で5位タイ、昨年大会では6位タイフィニッシュ。今シーズン4度トップ10入りしたが、ウェストマネジメント・フェニックスオープンでの6位タイ以降、成績は停滞中。
15、ザック・ジョンソン
躓きながらも、クエイルホローでは2011年大会の6位タイを含む、7大会連続予選通過。今シーズン4度のトップ10フィニッシュを果たし、最近ではバレロ・テキサスオープンで6位タイでフィニッシュしている。