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2014年 全米オープン
期間:06/12〜06/15 場所:パインハーストNo.2コース(ノースカロライナ州)

「全米オープン」初日、好スコア続出の原因はグリーンにあり?

2014/06/13 12:15

By Sean Martin, PGATOUR.COM

「全米オープン」大会前日の6月11日、会場となるパインハーストNo.2コースはすでに決勝ラウンドへの準備ができているようだった。練習ラウンドでのグリーンの状態は決勝ラウンド同様に硬く、速かった。メジャー大会の会場は自然が介在しない限り、日が進むにつれ難易度を増すだけだ。そのため出場者は皆、6月12日の大会初日に何が待ち構えているかを危惧していた。

そのうちの1人、マーティン・カイマーは優勝者のスコアは8オーバーになるだろうと思っていた。だが彼は初日、5アンダーの「65」を記録。一体何が変わったというのだろう?

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USGA(全米ゴルフ協会)の賢明な判断で、初日の朝にグリーンに散水したのだ。発表によると、前日の晩に予想されていた雷雨が来なかったため、グリーンに“たっぷりの”水を与えたのだという。曇天の朝の湿り気も手伝い、プレーヤーはパインハーストでの最悪の事態を逃れたというわけだ。

「コースはそれほどひどい、ってわけじゃなかった。不公平だとはいえないね」と、大会初日の午後に「69」をマークしたハリス・イングリッシュは言う。午前中のプレーをテレビで見ていた彼は、やわらかいグリーンには戦略変更が必要だと思い至ったのだ。時間の経過と共にグリーンはやや硬くなっていたものの、予想していたよりはずっとやわらかかった。それを証明するのは、カイマーの「65」という数字だ。

一方、マット・クーチャーは、今大会初日の朝のコンディションを“嬉しい驚き”だと表現。ロリー・マキロイは今大会で“一番いいスコアが出せそう”だと言った。

「スコアメイクには理想的の状態だった。そういったものが全米オープンにあるならね」と振り返るのは、初日に「69」をマークしたジョーダン・スピース。彼はラウンド序盤で7番アイアンを使い、ピンから約3メートル以内に寄せるのに成功。当時は全米オープンでいう、明らかに湿っぽい状態だった。

とはいうものの、パインハーストに歯が立たない思いをする場面はこれからいくらでもある。「このコースはどこまでも難関になりうるよ」と、初日を「68」で終えたブレンドン・デ・ヨングは言う。初日の小手調べは日を重ねるにつれ、難しいものになっていくだけだ。今大会初日がマークシート方式のテストとしたら、決勝ラウンドでは論文式の試験問題に備えよ、といったところか。

ジェフ・オギルビーがパインハーストを難関だとした理由は、そのドーム型のグリーンにある。それはフェアウェイの中心からでもだ。確かに、大会を通して易しい箇所ではないだろう。ちなみにパインハーストNo.2コースでの2回の「全米オープン」で、4日間をすべてアンダーパーで回ったのはペイン・スチュワートただ1人。彼は通算1アンダーの「279」をマークし、1999年の大会を制した。また、カイマーが今大会初日に出した「65」というスコアは、この地での「全米オープン」で最も良い数字でもある。

カイマーの快進撃の裏にあるのは、やわらかいコースの状態だろう。有名なコースの改修も理由の1つかもしれない。ウェブ・シンプソンは、“新たな”No.2 コースでのプレーはいささか簡単だと告白している。なぜならプレーヤーは、不毛なエリアでも見事なライでプレーすることが多く、それによってボールを深いバミューダ芝のラフから脱出させる代わりに、グリーンへと押し出せるからだ。芝を刈りこんだエリアの小さなターゲット(グリーン)は軒並み、設計したドナルド・ロスの思惑と戦うことになる。

「今後、そして今日もだけど、このまま雨が降らなければ、太陽が出たらあっという間にコースは硬くなってしまうだろうね」と、初日を「73」でホールアウトしたセルヒオ・ガルシアは言う。

シンプソンは初日のセットアップを“公平”だと評し、2010年覇者のグレーム・マクドウェルは、午前中にプレーできたことを“ラッキー”だったと告白。マクドウェルは今大会を前に、勝者は10~12バーディしか獲れないだろうと予想していたのだ。

「パインハーストで頻繁に称賛の言葉が与えられることは、まずないだろう」と、マクドウェル。だが今大会初日はプレーヤーにとって、前向きな結果が得られる機会となった。

初日を終えたマクドウェルは、次のようにツイートした。

「オリンピア・フィールズCC(1928年、2003年の「全米オープン」開催コース)以来最高の初日スコア平均だって? USGAはたぶん、後でスプリンクラーの装置を作動し忘れるだろうな… #(コースを)もっと硬く」

10番ホールの最初の組で初日をスタートしたヘンリック・ノーランダーは、自分の8番アイアンが10番ホールにふわりと着地したのに驚いたという。彼はこの日、イーブンパーの「70」を記録した。

「自分が目にするだろう最悪の事態に備えていたんだ。昨日(大会前日)はそう思っていたからね」と、今回が初の「全米オープン」となったノーランダーは言う。

また、今大会初日を「69」で終えたブレンドン・トッドは「これほど楽なプレーになることは、もうないだろうね」と振り返った。

どうやらそれは間違いなさそうだ。

情報提供:PGA TOUR

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