2日目にストリッカーらが急浮上
2014年 ジョンディアクラシック
期間:07/10〜07/13 場所:TPCディアラン(イリノイ州)
ツアー初優勝なるか?首位タイのマクガート
2014/07/12 11:31
By Craig DeVrieze, PGATOUR.COM
PGAツアーのロープの外から「お前はスゴイ!」と声をかけられなくても気にしない男、それがウィリアム・マクガートだ。
米ノースカロライナ州ランバートン出身で、5フィート8インチ(約173cm)の彼は、実際、「ありゃ誰だ?」と言われることで力を発揮するのだ。
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「ジョンディアクラシック」初日に7アンダーの「64」を記録し、さらに2日目の午前中に「66」をマークしてリーダーボードの頂点に立ったマクガートは「この立ち位置が気に入ってるんだ。自分の仕事ができるし、自分が何者かなんて誰も知らないからね」と語る。「夕食に出かけると、『あなた、ゴルファーなの? 名前は?』って聞かれることもあるよ」。
そんな時は「ウィリアムだよ」と答え、「自分はただその場を立ち去り、彼らは『あいつは一体、誰だったんだ?』って言いながら散っていくんだ」そう。
そんなマクガートは一体、何者なのだろうか? ブルーカラーのバックグラウンドを持つ彼いわく「ごく普通の男」だとか。
「あちこち出かけるのが好きなんだ。ゴルフをしたり、ビールを飲みに行ったり、フットボールの試合を見たりね」と、マクガート。「華やかさや、目立つ部分があるわけでもない。僕はただこの部屋や、今回のトーナメントに参加した皆と同じだよ。恵まれた子供時代を送ったわけでもなく、ここで一番才能のある奴みたいになったこともない。自分が手にしてきたすべては、自らつかまなければならなかったものだ。試合の結果は、自分が一生懸命に取り組んでもぎ取ったんだ。簡単にいえば、それが僕って人間なんだ」。
それが、マクガートのしっかりとした戦いぶりにつながっているのだろう。今回の「ジョンディアクラシック」は19名もの初優勝者を出してきた大会で、ジョンディアのような農業機械メーカーの後押しで作られたコミュニティで行なわれる、小さな町のイベントだ。とはいえマクガートが20人目の初優勝者になるには、残り36ホールで、同じく首位タイのザック・ジョンソンやリーダーボードにひしめくライバルたちに勝たねばならない。
試合前の“大イベント”を欠かさないマクガートにとって、この大会はかなりしっくりとくるものでもある。(大会前の)火曜日の夜には、今大会の出場者やその家族がカメラのまぶしい光やメディアの注目から逃れて集まり、小川で釣りを楽しんだり、ジョンディアのトラクターや建設用の機械に乗ったりする光景が繰り広げられた。
「火曜日の夜は僕にとって、これまで一番楽しい夜の1つだった」と振り返るマクガート。「18ヶ月になる息子は大喜びしてたよ。僕は彼を小型のトラクターに乗せて押していたんだ。息子は自分で小さなおもちゃのワニを操作しようとしていたよ」。
PGAツアー4年目のマクガートは、(母国アメリカよりも)カナダでの知名度が高いかもしれない。彼は「RBCカナディアンオープン」で(2012年と13年の)2年連続で2位だったのだ。
そんなマクガートの快適さの度合いはわからないが、彼自身は今週末に優勝し、注目を集めたいと強く思っている。
「自分がいいプレーをすれば、皆はその後を追ってくるだろう」と言うマクガート。「それはうまく対処しなければいけない類のものだ。そうできないのなら、仕事選びを間違えたのかもね」