クリス・カーク、「ライダーカップ」米国選抜入りの可能性も?
2014年 ドイツバンク選手権
期間:08/29〜09/01 場所:TPCボストン(マサチューセッツ州)
首位ヘンリーはマキロイらの追い上げにも平静
By Helen Ross, PGATOUR.COM
ラッセル・ヘンリーはPGAツアーで2勝をあげている実力者だが、多くのファンは、25歳が「ドイツバンク選手権」3日目を終えて首位に立ったことを不思議に思っているだろう。
直近のメジャー2大会で優勝した世界ランキング1位のロリー・マキロイは、3日目に「64」とし急浮上。フェデックスカップランキング2位で今大会をスタートしたジェイソン・デイも、先週の「ザ・バークレイズ」で2位タイとした勢いを持続させている。
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彼らは首位に立つヘンリーと5打差以内で逆転を狙う14人の中でも特筆すべき存在だが、日曜に「65」を記録したジョージア大出身は、自身への低い評価を楽しんでいるようだ。
「僕は自分の力を信じているから」と、自信を持って話したヘンリーは、「今後、僕の名前を多くの大会で見てもらえるようになりたいね。ただ、今大会はとても厳しい。自分でもどうなるかはわからないね」と語った。
そんなヘンリーが確信していることは、クリス・カークと同じく首位と2打差に迫るマキロイ、デイの2人が、レイバー・デー(毎年9月第1月曜日のアメリカの祝日)に激しくプレッシャーをかけてくることだ。フロリダ大時代にアメリカを代表する選手として活躍したビリー・ホーシェルも、首位と1打差でヘンリーを狙う存在で、2人は最終日の最終組でプレーする。
大会の規模を考えれば、優勝は大きな実績となる。しかし、ヘンリーは先々のことを考えないようにしているという。
「PGAツアーでは、4日間のラウンドを戦い抜かないといけない。明日は全員が良いプレーをすると思っているからね。この大会に出場している選手のレベルは高いから、彼らを打ち負かすのは大変なこと」。
「ロリーは今シーズン素晴らしい成績を残しているし、他の選手も良いプレーをしている。考え過ぎると途方もないし、とてつもない戦いをしているように思ってしまう。だから、誰か特定の選手に注目することはしない」。
つまり、他の誰でもなく、自分のことだけを考えるということなのだろう。
興味深いことに、今年の2月下旬にPGAナショナルで開催された「ザ・ホンダクラシック」で、ヘンリーはマキロイ、ラッセル・ノックス、そして今大会で首位と4打差としているライアン・パーマーとのプレーオフを制し、優勝した。PGAツアーデビューから34大会目にして2勝という数字は、大きな自信となったはず。
ヘンリーは、「ラスト5ホールでバーディを奪ってバック9で『29』としたり、終盤にリードをなんとか守って、プレーオフで勝ったり、勝利の仕方はたくさんあるということさ。ただ、勝ち方については考えないようにしている。とにかく楽しむよ。誰も僕が首位に立つなんて期待していなかっただろうけどね。でも、そういう方が僕は好きだよ」と語った。
PGAナショナルでの優勝以降、ヘンリーは出場した16大会で僅か1度しかトップ10に入れなかった。ショットに問題を抱えていたが、TPCボストンでは3日目までを終え、パーオン率1位、フェアウェイキープ率でも11位と安定している。
「自分の問題点は、いつだってショットにある。少しでも前に飛ばせるように、そして今よりも上手くボールを打てるように努力してきた。今週の違いは、ショットにあるように感じているよ」と、手応えを掴むヘンリーは、好調を支えるもう1つの要因があると話してくれた。
「パターの感触はだいたい良いんだ。他にもプレーに対する姿勢が大事。あまり自分を追い詰めないようにすることだね。これらが上手く噛み合ったおかげで、ここ数日は良いゴルフが出来ているから、あと1日良いプレーをしたい」。