ベン・マーティン、イーグルの後押しでツアー初優勝
2014/10/20 13:14
By The Associated Press, PGATOUR.COM
TPCサマリンでの「シュライナーズホスピタルforチルドレンオープン」最終日。14メートル弱のイーグルパットを決めて首位を奪還し、最後は約6メートルのバーディパットを沈めたベン・マーティンが3アンダー「68」でホールアウト。念願のPGAツアー初優勝を果たした。
マーティンは上がり4ホールを計4アンダーで回ったが、中でも16番でのイーグルは値千金だった。
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一方、ケビン・ストリールマンは6ホールで5バーディを獲って首位に立ち、最終18番ではウェッジショットでピンから約1.5メートルのところに寄せた。バック9で4打差をつけていたマーティンは、パー5の16番の第2打では6番アイアンを使い、池を越えてグリーン後方にボールを運んだ。
マーティンのイーグルパットは残り数十センチをカーブして転がり、カップイン。これにより、彼は再び首位に返り咲いた。
その後、ストリールマンは近距離からのバーディパットに失敗した。
マーティンは17番では2パットでパーセーブに成功し、18番でバーディを奪取。リードを2打差に広げ、勝利を手にした。サウスカロライナ州出身で27歳の彼は、56試合目での初優勝となった。
「最高のフィニッシュだった」と、最終日を振り返ったマーティン。「今日は調子が良いとはあまり思えなかった。上がり4ホールでの4アンダーで優勝なんて、ゾクゾクするよ」
通算20アンダーの「264」で優勝したマーティンは、来年の「マスターズ」への切符を再びに手にした。今度はツアープロとして参戦する。彼には「全米アマチュア選手権」で2位に入り、2010年の「マスターズ」に出場した経験があった。
ストリールマンは今年7月の「トラベラーズ選手権」で、PGAツアー新記録となる7連続バーディを達成し、優勝。今回も連続バーディで同じ道をたどるかと思われたが、最後のパットで躓き、「65」でホールアウトした。
「リーダーボードはなるべく見ないようにしていた」と話すストリールマン。「トラベラーズの時みたいだったよ。(バーディを)できるだけ多く、そして早く獲らなければと思っていた」。
最終組をマーティンと共に回ったラッセル・ノックスは9番でダブルボギーを叩き、後退。後半で3連続バーディを奪い、最終18番では辛くもパーセーブに成功。「70」をマークして単独3位に入った。
首位から5打差の4位タイには、ディフェンディングチャンピオンのウェブ・シンプソン(68)、ブルックス・ケプカ(68)、そしてジミー・ウォーカー(69)が並んだ。
最終日では残り10ホールの時点で2位以下に4打差をつけていたマーティン。だが11番のティショットを木の後ろに飛ばし、ドロップボールする羽目に。その反面、ストリールマンがバーディを量産し始めた。じわじわと追い詰められたマーティンは、パー4の15番でティショットをグリーンに乗せて応戦し、2パットでバーディを奪取。さらに続けて2度目となるイーグルチャンスをモノにした。
先週の「フライズドットコムオープン」では「78」と「79」で予選落ちを喫したマーティンにとって、これは急展開となった。彼はラスベガスでの今大会3日目で「62」をマークし、暫定首位に。2位以下に2打差を付け、最終ラウンドに臨んだ。
マーティンは“ドキドキして心臓が飛び出んばかりの状態”だったものの、極力リーダーボードに目をやらないようにしたと言う。
「コツコツとプレーして、勝てるよう努めたよ」と、マーティン。
強敵となったストリールマンもまた、リーダーボードを避けていた。だが最終18番で1打差だった時は我慢できなかった。彼は18番でバーディを獲った時、16番ホールで歓声が上がるのを耳にしていたが、それがマーティンのイーグル奪取に対するものだとはわかっていなかった。
「18番グリーンで(マーティンに)1打リードしたと思ったら、すぐに(彼から)1打差になってしまった」と、ストリールマンは振り返っている。