「日本のゴルフ愛を感じた」コリン・モリカワ 彼女の話、家族の話
2021年 ジェネシス招待
期間:02/18〜02/21 場所:リビエラCC(カリフォルニア州)
コリン・モリカワのアイアンセットに関するQ&A
思慮深さと正確さ。契約先のテーラーメイドは選手としての「コリン・モリカワ」をつくっている。飛距離は平均を少し上回るほどだが、常に優勝を狙えるようにしている。飛ばし屋ではないかもしれないが、それ以外の部分で見る者の度肝を抜くということだ。ティショットのストロークゲインドは104位ながら、アプローチ(グリーンを狙うショット)のストロークゲインドが7位(「ジェネシス招待」大会前時点)というのはその好例だ。
モリカワのバッグは、どれも信頼で成り立っている。テスト段階での“トラックマン(弾道測定器)戦争”すなわち、さらなる飛距離、高弾道、そして低スピンの争いなどに勝つだけでは十分ではない。クラブは信頼を得るコンテストを勝ち抜かねばならず、そのハードルはきわめて高い。
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モリカワは、自らのアイアンセットを大学時代から使い続けてきたテーラーメイド P750、P730のコンボセットから、好評を博してきたP7MC(フルセット)に移行すべく、ここ6カ月間にわたってテストしてきた。リビエラCCでは、テーラーメイドでツアー担当部長を務めるエイドリアン・リートベルド氏のアドバイスもあり、さらに調整を進めている。
我々GolfWRXはモリカワのアイアンについて同氏(以下、AR)に話を聞くことができた。
GolfWRX: セット自体は見慣れていますが、アイアンのロフトはかなり興味深いものです。アイアンの構成に関するコリンの好みを教えてください。
AR: コリンのアイアンショットはワールドクラスであり、世界最高の選手であり続ける上で、土台になっています。標準と比較すると、ロフトは確かに個性的ですが、これは彼が求める弾道とスピン量をすべて満たしているのです。
たとえば、P7MCの6番アイアンが29度に対し、P730の7番はストロングロフトで32度。ロフト差は3度しかありません。これは、適正な打ち出し角、スピン量、そしてキャリーをきっちりとそろえるためです。一般的なゴルファーがここから学べることはたくさんありますが、自分のこだわりを基にプレーすべきである、ということです。
コリンは、飛距離や時に打ち出し角のポテンシャルと引き換えに、イメージ通りのボールを打てるようにしています。ゴルフクラブは仕事をするためにつくられています。彼がどのようにクラブに対してアプローチしているか、それはすべてのゴルファーの方法と変わりありません。
GolfWRX: ボールを21年モデルのテーラーメイドTP5に変えることで、彼のアイアンプレーはどのように強化されましたか?
AR: このボールはテストをする度に教えてくれるものがあり、感動させてくれます。今回は、すべての番手でコリンの弾道を強化(ドライバーショットの初速で他の要素を犠牲にすることなく時速1.5マイル=0.67m/sの速度アップを得た)、ショートアイアンではスピン量と弾道の精度がさらに上がりました。これがこのボールで興奮する部分です。選手たちはドライバーショットで必要とするパフォーマンスを得ながら、さらに重要な175yd以内のショットがかなり向上しました。8番アイアンからロブウェッジにかけては、ショットをコントロールしなければなりません。21年モデルのTP5とTP5xは、着実に期待を上回っています。
コリン・モリカワのクラブセッティング
ドライバー:テーラーメイド SIM(8度を9.5度に調整)
シャフト:三菱ケミカル ディアマナ D-LIMITED 70TX
ウッド:テーラーメイド SIM チタン“ロケット”(3番/14度を13.5度に調整)
ユーティリティ:テーラーメイド SIM2 MAX レスキュー(19度)
アイアン:テーラーメイド P7MC(4~6番)、テーラーメイド P730(7番~PW)
ウェッジ:タイトリスト ボーケイデザイン SM8(52、56度)、テーラーメイド ハイ・トゥ2(60度)
パター:テーラーメイド スパイダーFCG
ボール:テーラーメイド TP5(21年モデル)
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)