2022年 3Mオープン
期間:07/21〜07/24 場所:TPCツインシティーズ(ミネソタ州)
フィナウの心温まる陽気なボールマーキング
プロゴルファーにはそれぞれロープの外側にも人生があり、打ち出し角やキャリーの飛距離をピッタリ合わせるためだけに日々を過ごしているわけではないと言うことは、忘れられがちである。彼らもまた、私的な責任とプロとしての義務のバランスを取らなければならないのである。
それは特にトニー・フィナウに当てはまることで、彼は前週「3Mオープン」を制覇した時も、5人の子供の父親でいることと、PGAツアーでタイトルを勝ち取ることのバランスを取って見せた。
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フィナウの子供たちは、一風変わった方法でインスピレーションの源となっている。選手によっては、彼らのボールにドットや線を描き入れる独自のマーキングを施しているわけだが、フィナウは彼の使用するタイトリスト プロV1レフトドットボールに自分の子供たちのイニシャルを書いているのである。
しかしながら、子供たちは各々が、お父さんのボールに自分たちの居場所を勝ち取らなければならない。彼は各ボールに5人全員のイニシャルを書いているわけではないからだ。彼は特定のイニシャルからスタートし、パフォーマンスに応じてローテーションを行なっている。彼は妻のイニシャルを使用する時もある。
「僕は(子供の)誰かから始め、そのパフォーマンスを見定めるんだ」と、フィナウは「ロケットモーゲージクラシック」での火曜にGolfWRXに述べた。「パフォーマンスがイマイチだと、交換し始めるんだ。僕はかなり寛大なので、何度かチャンスは与えるのだけど、使い始めたところで、2ホール連続してカップの縁に嫌われたりすると、次の(イニシャルの)出番となるんだ」
「僕にとって良いのは、子供が5人いることで、通常、少なくともどれか一つはちゃんとしているんだ」
フィナウはプロV1レフトドットを使用しているが、これはツアーでは広く使用されているものの、一般には昨年CPO(カスタム・パフォーマンス・オプション)として、数量限定で販売されたモデルである。
CPOとは、プレーヤー固有のニーズや好みにフィットするよう設計されたモデルである。今週初めには、3ダースのレフトドットがオンラインオークションサイトにて、700ドルで落札されている。レフトドットは、低弾道、低スピンとなっているので、ティショットでの打ち出し角とスピン量の高いプレーヤーに最も適している。
「僕は常にゴルフボールに多くのスピンをかけるので、レフトドットは自分にピッタリのゴルフボールなんだ」とフィナウ。「とにかく信頼性が高いと言うのが、僕の考え得る最適の言葉だと思う。横風でも向かい風でも、追い風でも、僕はこのゴルフボールを頼りにできるんだ」
「僕には、このゴルフボールがどれくらい遠くまで飛ぶかが分かる。ゴルフボールを打って、ゴルフをプレーするとなると、恐らく飛距離コントロールが最重要事項となるからね」
ボールの両側の数字に書かれるイニシャルは、彼が独自に施す2つのボールマーキングの片割れである。彼は真ん中の大きな一本線の周りに4本の短い線を引くマーキングも施している。
このゴルフボールの片側に書かれた5本の線は、フィナウがターゲットにボールを向ける手助けとなり、アドレスで視覚的なアライメントの補助になると共に、パットの転がりに対するフィードバックにもなっている。
線が真っすぐの状態で転がれば、フィナウは自分がスクエアにパットを打ったことがわかる。もし線が歪んでよろめくようであれば、ストローク中に何かがずれたことになる。
この線は常に同じだが、イニシャルは変わることもある。
「僕は極端に迷信的ではないけれど、日によって僕の子が少し暗闇を怖がったり、泳ぎに行きたがったり、ビーチに行きたがることがあり、そうなると替え時ということになるね」と冗談めかして言った。「僕はその子を手放して、誰か僕のためにスコアメイクしてくれる子を投入しなければならなくなるんだよ」
それは先週、機能した。彼による「3Mオープン」制覇は、完全に家族内の問題だったのである。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)