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佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第四十回】

■ 「フェデックス セントジュード クラシック」の歴史

「メンフィスインビテーショナル・オープン」として1958年にスタートし、今年で55回目を迎える。PGAツアーでは13番目の歴史を誇る。1970年から「ダニー・トーマス メンフィスクラシック」、1985年は「セントジュード・メンフィス・クラシック」、1986年から「フェデックス セントジュード クラシック」、2007年から2010年は「スタンフォード セントジュード選手権」、2011年に再び「フェデックス セントジュード クラシック」と変遷を経て現在に至っている。

■ エルビス・プレスリーの縁の土地“メンフィス”

TPCサウスウィンドのあるメンフィスはエルビス・プレスリーの縁の土地である。その街にある“グレースランド(エルビス プレスリー邸)”には、プレスリーの自家用飛行機や愛車をはじめ、愛用のギターや衣装などが展示。またトーナメント期間中にはクラブハウスでプレスリーの音楽が流れるなど、彼の香りが漂う雰囲気が演出されている。

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今大会はセントジュード病院という小児病院がスポンサーとなっており、大会での収益金は全てこの小児病院に寄付される。さらに優勝者においては、賞金全額または一部を寄付するなどチャリティ精神も色濃い。加えて、PGAツアーには、ツアーワイブズアソシエーション(Tour Wives Association)という婦人会が存在するのだが、ツアープロである夫のものを集めてオークションにかけ、それを小児病院に寄付したりするなど、妻たちの活躍の場でもあるのだ。また、時期尚早もいいところだが、会場には選手たちがサインを施したオーナメント(選手にまつわるもの)が飾られたクリスマスツリーが設置される。大会期間中にそのツリーが競りにかけられ、一番高値で落札した人が購入できるというイベントまであるほどだ。選手や家族の思いが込められた素敵なツリー、そういった和やかな雰囲気で開幕する。

■ 何が起こるか分からない“TPCサウスウィンド”

コース名に“サウスウィンド”と名付けられるほど、この地域は南風が吹きとても暑い。特に難しいのは18番(パー4)。左ドッグレッグで、サイドはウォーターハザードとなっている。2年前の2010年の大会では、3打リードで迎えたロバート・ガリガスが、左の池に2度いれてしまうトラブルで、トリプルボギーを叩いてプレーオフに持ち込まれ敗戦を喫したドラマがあった。ガリガスとともにプレーオフで戦ったロバート・カールソンも、このコースで2度目となったプレーオフで敗戦を喫し、その年はリー・ウェストウッドが大会を制した。何が起こるか分からないドラマが生まれるのも、ここTPCサウスウィンドの見どころでもある。

佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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2012年 フェデックス セントジュード クラシック



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