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2012年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/09〜08/12 場所:キアワアイランドリゾート(サウスカロライナ州)

【WORLD】メジャー最終戦の舞台 キアワアイランド

Golf World(2012年8月6日号) texted by Mike Stachura

ダイの頭にあるのは、ゴルファーがドライバーでどれだけ遠くに飛ばせるかに挑むことだけ。それが現代のゴルフに求められることは理解しているダイだが、彼は究極のところに存在している。だからこそ330ヤードの13番と18番にバンカーを追加した。それもこれも、クルックドスティックゴルフクラブで開催された1991年の全米プロゴルフ選手権でダイが経験したことを踏まえてのもの。ダイいわく「大会を通して苦しんだ選手であっても優勝できる。大会を名ばかりのものにしてしまった要素こそ、ワイドオープンなコースだった」としている。
ダイもキアワでジョン・デーリーのようにツアー1年選手が優勝できるとは考えていない。それに1997年のワールドカップでコリン・モンゴメリーが22アンダー、トータル266を記録した時のように、プレーヤーがロースコアでホールアウトすることも意に介していないという。「仮に65、67か68くらいでホールアウトしても不思議ではない。まぁ、62ともなるとさすがにいら立つかもしれないが。彼らは才能のある選手で、キアワで67、68くらいを記録する選手もいるだろう。もし誰も到達しなかったとしたら、われわれが何か間違いを犯したということ」と、ダイも語っている。

何度も言うように、ダイは選手たちに対し、このコースでもロースコアを記録できると考えてもらいたいのだ。不可能に見えることの中に可能と思える要因がある。こう考えられるプレーヤーこそ、彼のコースでプレーする価値がある。1年前、全米プロゴルフ選手権をオーシャンコースで開催できるようにセッティングを変更したが、スコアカードを出した少数派の中でも80%が90を割れなかった。アベレージは89で、たった1人しか80を下回れなかったのも、頭で「できない」と考えてしまっていたからと考えると、説明がつくかもしれない。

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コース難易度が高過ぎるのか、それとも選手たちがマゾなのだろうか?ダイはどちらも正しいと信じ、選手たちにどちらとも受け入れるべきと語っている。

「口で『6番アイアンで乗せられる』というだけではなく、本当にできると考えること。いつものように、ぶらぶらと時を過ごすように」。ダイは理解している。人々がゴルフをプレーする本質的な理由を。オーシャンコースは平静な生活の中にある苦悶(くもん)しであり、抱擁されているかのように錯覚する試練であると。昨年のテストで示されたことは、このコースがホラーショー的なスコアをたたき出すほどの難易度ということ、そして42%が100以上をたたいたということではない。真に意味するところは、987名ものゴルファーが209ドルという参加費を支払いプレーしたということだ。

参加したゴルファー自身が、思っていた以上に手厳しいオーシャンコースの現実を理解しながらも、自分たちが求めていた経験を得られたと思っている。そうダイも考えていることだろう。願わくば、今大会に出場する選手も同じように考えてくれれば良い、そう思っているのではないだろうか。

米国ゴルフダイジェスト社提携
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