羽川豊の全英オープン生レポート/明暗は10番!気持ちの切り替えが勝敗を分けた!
2008年 全英オープン
期間:07/17〜07/20 場所:ロイヤルバークデール(イングランド)
ノーマンの偉大なる挑戦を阻みP.ハリントンが全英2連覇!!
イングランドのロイヤルバークデールで開催されている、海外メジャー第3戦、第137回「全英オープン」の最終日。53歳のグレッグ・ノーマン(オーストラリア)が最年長優勝記録を果たすかが大きな見どころとなったが、そのノーマンを含め前半の9ホールは誰が優勝するか全く予想の付かない展開が続いた。
2位に2打差の2オーバーでスタートしたノーマンが、1番から3番まで連続ボギーを叩き5オーバーに後退。同じ最終組でラウンドしたパドレイグ・ハリントン(アイルランド)は、ノーマンとは対象的に6番まで堅実にパーセーブを繰り返し単独首位に浮上。ところが、7番で短いパーパットを外すと、9番まで3連続ボギー。前半9ホールを終えた時点ではノーマンが再び単独首位となった。
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上位選手がスコアを崩す展開で、優勝争いに急浮上したのは地元イングランドのイアン・ポールターだった。8オーバーの9位タイからスタートしたポールターは、スタートで2連続ボギーを叩くが、9番、11番、そして難度の高い16番でバーディを奪い7オーバーフィニッシュ。この時点で首位タイまで浮上していた。
後半に入ると最終組の2人に再び新展開が待ち受けていた。10番でノーマンが再びボギーを叩いたのに対し、ハリントンはティショットを左サイドのラフに入れながらもパーをセーブ。ハリントンは続く11番もピンチを凌ぐと13番でこの日初めてもバーディを奪いガッツポーズを見せた。一方ノーマンは12番、13番と連続ボギーを叩き、ハリントンとは3打差がついてしまった。
13番で完全に勢いに乗ったハリントンは、15番パー5でもバーディを奪うと、17番パー5では2打目でピンそばにぴたりとつけイーグルを奪い、これでポールターとも4打差の3オーバー。最終18番はバーディフィニッシュとはならなかったが、2年連続で全英勝者としてクラレットジャグ(優勝トロフィー)を勝ち取った。
単独2位は7オーバーのポールター、通算9オーバーとなったノーマンは、ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)と並び3位タイとなった。最終18番のグリーンへ向かうビクトリーロードでは、ハリントン、ノーマンは肩を並べて歩き、ホールを取り囲む数万人の大ギャラリーから健闘を称える拍手と声援に迎えられた。
通算10オーバーの5位タイには、粘り強いゴルフを見せたジム・フューリックと地元イングランドのアマチュア、クリス・ウッドが並んだ。また、アジア勢初のメジャー制覇を狙った韓国の崔京周は、スタートの1番でボギーを叩くと、4番からは5連続ボギー。最終18番ではOBも叩くおまけが付き、通算13オーバーの16位タイに終わった。