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「芝目」は英語でなんて言う? 選手たちの英会話奮闘記

◇女子アマチュア◇オーガスタナショナル女子アマチュア 練習日(5日)◇ジョージア州・オーガスタナショナルGC(6365yd、パー72)

場所は米国、選手は世界17カ国から集まっている。コミュニケーションの言語は当然、英語。大会側が用意してくれるキャディに日本語を話せる人はほとんどいない。

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3度目の出場の吉田鈴は今年も同じ相棒だ。オーガスタナショナルGCで12年キャディを務めるジョン・オースティン・アルバレス氏は、決勝ラウンドに向けて強力な味方になる。ただ、リスニングは徐々に慣れてきたが、自分の考えを伝える方はまだ難しい。「言いたいことが通じなかったときが、一番“うわー…”ってなります」と、予選2日間でもどかしい思いをする場面は何度もあった。

予選通過がかかる2日目の終盤もそうだった。グリーンを外した後のショットを、ピンに対してどこに落とすか―。「キャディさんは『上げて易しい球で』と言ったけど、私のフィーリングでは『転がした方がいい』と思った。完璧には理解できなかったけど、(私と)言っていることが違うのがわかった」。知っている単語と、身振り手振りを使ってすり合わせ。アドバイスを受けながら、最終的に低く転がした球を選び、パーをセーブした経験はひとつ自信につながった。

日常会話だけでなく、和製英語が多いゴルフ用語は“本場”で通じないものがたくさんある。今年からナショナルチームに入った中村心が、練習ラウンドを終えてまず用意したのは“単語帳”だ。

中村は初の海外。「芝目」を聞きたくても、それを示す英単語「grain」がわからない。日本で使う追い風の「フォロー」は「tail wind」や「down wind」。向かい風の「アゲンスト」は「head wind」や「into the wind」。「高低差や風、全部含めた距離を“adjust”って言う。これから使っていく言葉だから、とても勉強になりました」と、ヤーデージブックの隙間に学んだばかりの単語が並ぶ。英語と日本語が話せるスタッフに助けてもらいながら、言葉を確認する作業がキャディとの最初のミーティングだった。

2日目を終えて、通算6オーバー51位で予選通過には届かなかったが、「2日目は苦しい展開だったけど、キャディさんと楽しめました」と最後は笑顔でキャディとハグ。ナショナルチームの一員として、今年は海外に出るチャンスも増える。

ナショナルチーム2年目の新地真美夏は、現地キャディとのやり取りで困ることはほぼなくなった。海外選手の友達も増え、練習ラウンドでは今年のアジア女子アマで優勝したウ・チャンウェイ(台湾)らと楽しそうに回っていた。

中村は「なにより、この舞台に立てたことがうれしい。本当に勉強になった」という。今週感じた言葉の壁は、今後への大きな財産になった。(ジョージア州エバンス/谷口愛純)

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