21歳スピースが最少スコアタイで完全優勝 松山英樹5位
2015年 マスターズ
期間:04/09〜04/12 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
自己最高4位マキロイ 追撃の「66」遅かった
米国男子ツアーのメジャー初戦「マスターズ」最終日、ロリー・マキロイ(北アイルランド)は、首位との10打差を追って5位からタイガー・ウッズと同組でスタート。6バーディ、ノーボギーで松山英樹とともにこの日ベストスコアの「66」をマークして通算12アンダーとし、今大会自己最高となる4位で大会を終えた。生涯グランドスラム達成とメジャー3連勝には6打及ばなかった。
「大会が始まる前に、4日間で通算12アンダーだったら? と聞かれたら、『優勝に十分なスコアだ』と答えていただろうね。今週はそれを上回るプレーをした選手が数人いました。今大会のスピースは本当にすごかった」
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記録を期待する周囲の注目の中、初日に1アンダーと伸び悩み、2日目前半では「40」を叩いた今季メジャー初戦。「最後の45ホールで15アンダー。挽回するには差が大きかったが、自分のやりたかったことはかなりやれた」と最後は満足そうに振り返った。
<ラウンドリプレー>
「いいスタートを切って『64』でまわることができれば後ろの組にプレッシャーをかけることができるかな?と思っていた」という最終日のスタート。目の覚めるような354ydティショットを披露した1番で6mのバーディトライを外すと、2番では2m、4番では3mと立て続けに短い距離のチャンスを外し、なかなかバーディチャンスをものにできない。
木の後ろからの2打目(135yd)をフックに打ってピンそば1mにつけた7番でようやく1つ目のバーディ。続く8番パー5で連続バーディを奪って波に乗った。左奥の難しいピン位置だった11番で3つ目。13、15番のパー5をいずれも2オン2パットで攻略し、最終18番ではグリーン中央からの6mのフックラインを沈めた。
「週末はミスをしたときもリカバリーができる場所に外したので、うまくセーブができた。そんな小さいことの積み重ね、本当に紙一重の違いがスコアに表れるコースなんだ」。優勝争いには絡まなかったが、終わってみれば、2009年から7大会連続で出場しているマスターズで自己最高の順位だった。
<解説者アンディー和田の視点>
最終日に同組でプレーをしたウッズが、ティショットでフェアウェイを捕らえた回数はわずか2ホール、パーオンは7ホールだけ。これとは対照的に、マキロイはショットの精度が高く、内容の濃いプレーを披露したが、最初のバーディが遅すぎた。
パーオンできなかったのは3番でグリーンをオーバーした1ホールのみ。パーオンした17ホールの中で6m以内のバーディパットが12回とチャンスは数多くあった。悔やまれるのはバーディチャンスの多くが、上りのラインや得意のフックラインではなく、下りや右に曲がるスライスラインだったこと。首位追撃のチャンスにつなげられなかった。
大会前にも9ホール毎に大叩きをしてしまうことがあるので注意したいと話していたが、今回も大会2日目前半での「40」が響き、最初の27ホールで通算3オーバーまでスコアを落とした。この時点でスピースは通算14アンダーとしており、17打の大差が開いていた。最終的には6打差まで縮めることに成功したため満足感はあるだろうが、本当の意味での優勝争いに加わることができなかった点については空しさが残っただろう。
スピースがマスターズを制したことで世界ランク2位に浮上。マキロイが昨年8月から君臨している1位の座に迫ってきた。2週間後にサンフランシスコで開催される「WGC キャデラックマッチプレー」の決勝戦で直接対決を見てみたいと思った。
【マキロイの最終ラウンドデータ】
・バーディ:6、パー:12
・パー3:イーブンパー、パー4:3アンダー、パー5:3アンダー
・フェアウェイキープ:14ホール中 10ホール
・パーオン:18ホール中17ホール
・合計パット数 31パット(1パット 5回、3パット なし)
・ドライビングディスタンス 平均306ヤード
(5番 286ヤード/15番 325ヤード)
【マキロイの4日間総合データ】
・イーグル: 2、バーディ:18、パー:43、ボギー:8、ダブルボギー:1
・パー3:2オーバー、パー4:イーブンパー、パー5:14アンダー
・フェアウェイキープ:56ホール中 42ホール
・パーオン:72ホール中 52ホール
・合計パット数 118パット(3パット 1回)
・バンカー成功率: 67%(3回トライして1パットセーブ2回)
・ドライビングディスタンス 平均297.25ヤード
(計測 5番ホール/15番ホール)