2024年 全米プロゴルフ選手権
期間:05/16〜05/19 場所:バルハラGC(ケンタッキー州)
2024年 全米プロゴルフ選手権
期間:05/16〜05/19 場所:バルハラGC(ケンタッキー州)
コース解説
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2014年大会以来、10年ぶりに「全米プロ」をホストするバルハラGCはケンタッキー州ルイビルにある。バルハラとは北欧ノルウェーの神話において主神オーディンが建てたとされる戦死者の館で、勇敢な死を遂げたバイキングの魂がオーディンとの宴席に就く場所という言い伝えがある。設計はジャック・ニクラス。
緩やかに左にドッグレッグしたパー4。前回2014年大会の前にグリーン右手前と左後方に2つのガードバンカーが新設された。セカンド地点からは視覚的に強烈なプレッシャーを受けるロケーション。グリーン周りに罠が潜む油断のならないホールは今大会で38yd距離が伸びた。
飛距離とショットの正確性が求められる全長500ヤードのパー4。左サイドには左ドッグレッグのホールを沿うようにグリーン脇までクリークが続き、ティショット、セカンドともにシビアな精度が要求される。加えてグリーンは3つのガードバンカーに包囲され、もっともチャレンジングなホールの1つに挙げられる。
アウトコース最初に迎えるパー3は、グリーン右サイドにクリークと小さなガードバンカー、左サイドには大きなガードバンカーを構えるロケーション。最も警戒すべきは風で、読み間違えて右に流されるとトラブルになりやすい。
全11ホールあるパー4で、400ヤードを切る2ホールのうちの1つがこの4番。しかし、油断は禁物だ。セカンド地点のフェアウェイは狭く絞られ、両サイドにはバンカーが口を開ける。風や天候によって、選手たちがティショットで握るクラブの判断は分かれそう。2段グリーンはやや縦長で、バーディに結びつけるにはアプローチの距離感が求められる。
フェアウェイ両サイドにバンカーが広がる、緩やかに右へドッグレッグしたパー4。グリーンはやや砲台状で受けており、その右手前部分を囲むように広めのガードバンカーが待つ。ピンがグリーン右奥に切られた時には、コースでも有数の難ホールと化す。
バルハラGC最難関ホールにも挙げられる右ドッグレッグのパー4。1打目か2打目でフェアウェイを横切るクリーク越えを余儀なくされる。ティショットを刻むと2打目に長い距離が残り、深いガードバンカーとラフに囲まれたグリーンと対峙する。
アウトコース唯一のパー5は、ホールを縦断するように走るクリークによって分けられた、左右2つのルートが用意されている。セーフティな3打目勝負を求めるなら、クリークを右から回りこむようにフェアウェイが続く右ルート。果敢に2オンに挑むなら、ハザードに囲まれた、幅26ydの狭いフェアウェイから最短距離を狙う左ルート。選手たちの選択も見どころだ。
打ち下ろしのティショットはグリーンまでミドルアイアンで届く距離だが、砲台上のグリーン周りは短く刈りこまれている上に、手前と左奥に置かれた深いガードバンカーがティショットの難度を大きく上げている。ピン位置によってもその顔が大きく変わるパー3だ。
ティショット、2打目と打ち上げが続くパー4。緩やかな右ドッグレッグホールはフェアウェイバンカーが右サイドに3つ、左サイドに2つ点在。グリーン右サイドにあるコース最大級の広さと深さを持つガードバンカーは要注意。距離感の正確性を求められる。
ダブルドッグレッグのパー5。攻略のカギは、ティショットと3打目のアプローチ。1打目の落としどころには右サイドにフェアウェイバンカー、左サイドには深いラフと木が立ちはだかる。2段グリーンの手前には深く大きなバンカーが待ち受け、飛距離コントロールがカギに。ショートなら手前のバンカー、オーバーすると“寄せワン”が難しい。
ミドルもしくはロングアイアンの精度が求められるパー3。グリーン手前と奥にバンカーが接し、少しのミスが致命傷になることも。ショットの正確性は必須で、左奥にこぼした場合は斜面を転がり落ち、パーを取るのは難しくなる。
最もチャレンジングなホールは前回大会から27yd延長。砲台グリーンを目がけた2打目は190yd近い距離が残りそうだ。グリーン右サイドにはコースで一、二を争う深いバンカー、左サイドにはブルーグラスのラフのコブが待ち受けており、ミスショットにはペナルティにも等しい試練が与えられる。
最も距離の短いパー4は長年にわたり、エキサイティングなホールとされてきた。ティショット落下地点の左サイドにある6つのバンカー群に捕まることだけは避けたい。大きな岩を20フィート近く積み上げた“浮島”グリーンへのショット力が問われる。
最も距離の長いパー3。前回2014年大会では217ydだった。グリーン手前と奥に2つずつあるバンカーと2段グリーンが特徴。ティショットでどこを狙うか、クラブ選択が攻略のポイントになる。2つのバンカーからのショットはいずれもシビアで、奥から手前にかけて流れるスロープを見極めたい。
クリークがティからグリーンの右サイドを流れるパー4。左サイドに控えるブルーグラスのラフは深い。フェアウェイの一部のようなグリーンにはクリークが食い込んでおり、2打目で右へのミスは許されない。ピンが手前に立っていれば、グリーン脇左の小さなバンカーが厄介。グリーンの形状は複数の挑戦的なカップ位置を可能にしている。
難易度の高いこのパー4は、わずかなドッグレッグで、右サイドにはクリークが流れている。グリーンの手前側にある2つのバンカーと、右サイドに向かって短く刈られたチッピングエリアが難関ホールのひとつであることを物語っている。グリーン周りは自然の半円状の劇場型スタンドで、ギャラリーにとっては素晴らしいビューポイントでもある。
打ち上げのパー4。ティショットで左右にあるバンカーを避け、左サイドに傾斜があるフェアウェイを捕えるのがポイント。グリーンは2つのバンカーと、右サイドにかけてのチッピングエリアに守られている。左サイドへの2打目にリスクをはらむホールだ。
コースを締めくくるにふさわしい18番ホール。ティショットの落下地点の左には大きなフェアウェイバンカーがあり、右サイドには壮大な池が待ち受ける。多くのプレーヤーは2オンを狙えるが、グリーン手前の2つのバンカーだけでなく、左の小さなポットバンカーも避けなくてはならない。3つの面から成る複雑なグリーンはユニーク。ケンタッキーで発見された馬の遺跡を思い起こさせる馬蹄型になっている。